決勝戦後インタビュー -第3回全国U18女子セブンズラグビーフットボール大会

京都成章高等学校 優勝インタビュー

キャプテン 安井ノエル選手(1番)

ーー優勝おめでとうございます

目標として掲げてきた「日本一」になることができ、今までの努力が報われて感極まりました。最後までチームスローガンである「アグレッシブ」に戦おうと。悔いが残らないよう、ミスしてもいいからホイッスルが鳴るまで楽しもう、と意識していました。

しんどい時間帯もありましたが、そんな時は支えてくれたチームメイトのことを思い出しました。京都に残っているメンバーが、昨日の映像を見て今日の対戦相手を分析してくれていたんです。昨晩1時間ほど京都ー熊谷間でZOOMミーティングを行い、ラインアウトからスクラム、キープレーヤーなど細かいところまで伝授してもらった。苦しい時は「仲間のことを思い出そう」とピッチで声を掛けていました。

ーー逆転されてハーフタイムに入りました

想定内です。接戦になった時に走り勝ったチームが優勝すると思っていた。それをチーム内で共通認識として持っていたのが良かったと思います。

ーー決勝の相手は、昨年準決勝で大逆転負けした関東学院六浦でした

決勝の相手が関東学院六浦と分かってからの準決勝だったので、準決勝はスイッチが入りましたね。「去年の忘れ物を取って帰る」を合言葉に戦いました。

ーー京都成章女子ラグビー部の1期生として入学し、創部3年目で全国制覇です

監督の言葉やチームの雰囲気を見て、京都成章に決めました。先輩がいない分しんどいこともありますが、自分たちで一からチームを作って文化を残していく。そこに惹かれて成章を選びました。

ーー男子より先に日本一になりました

スクラムは特に、細かい所まで成章プライドで一緒に練習してきました。おかげで私たちの強みになったのだと思います。あとは男子チームに託すだけです。

ーーこの1年で一番成長したことは?

チーム力ですね。隙のあるチームはそこを突かれると思ったので、私生活から変えていきました。ゴミが落ちていたら真っ先に拾って、「チャンス掴みとった!」って言いながら朝の散歩をしていました(笑)

ーー仲間へのメッセージをお願いします。

ただただ感謝です。自分についてきてくれて嬉しかった。私も、仲間を信じてプレーできました。

ーー今後のキャリアは?

7人も15人も両方プレーしていきたいと思っています。流通経済大学に進学予定です。

大会MVP 麻田瑞月選手(3番)

ーーMVPで名前を呼ばれたときの心境を教えてください

まさか自分がMVPだと思っていなかったので、嬉しかったです。

ーー優勝した瞬間の気持ちは

自分たちで食事制限を課していたので、報われたことが嬉しかったです。良いプレーをするためには体づくりからだ、ということで、ファストフードやお菓子・炭酸を抜いていました。反対に、タンパク質などエネルギーになるものは積極的に摂取して。昨年負けてから約1年、ジャンクフードは一切食べていないです。優勝したので、この後解禁します!

ーー自分のプレーの強みはなんでしょう

仕掛けて、人を使ったプレー。それとハンドリングスキルですね。

ーーラグビーはいつから

幼馴染の男の子に誘われて、小学2年生の終わりに北神戸ラグビースクールに入りました。チームでボールを繋げてトライを取った時の喜びが嬉しくて、ラグビーを続けています。

ーー京都成章を選んだ理由は?

直観です。「真っ白なところに、自分たちで好きな色をつけていこう。自分たちで歴史をつくろう」という言葉に惹かれました。この3年間、女子ラグビー部のみんなと過ごした時間が何よりも楽しかったです。

ーーコロナ禍でなかなか練習試合もできなかったと思います

PEARLSへの遠征2回と、2週間前に追手門学院と行った練習試合の計3回ですね。

ーー今後のキャリアは?

キャプテンの安井、2番の奥田真帆とともに流通経済大学に進学予定です。セブンズも15人制もともにチャレンジします。

吉田悠太郎監督

ーー創部3年での日本一、おめでとうございます

1年目から大きい目標を掲げて進んできました。生徒たちの想いが大きかったな、と感じます。改めて振り返ると長かったですね、やっとここまでこれました。昨年、準決勝で逆転負けしたことが生徒にとっても僕にとってもモチベーションになっていたと思います。生徒たちは甘いものや炭酸なども口にせず、体重・体脂肪の管理もしていたので、本当良くやったなと思います。

ーー新設時のリクルーティング、大変だったのでは?

男子チームの湯浅泰正監督にも、声掛けを手伝ってもらいました。「真っ白なキャンバスに自分たちの色を塗って、自分たちの文化を作っていこう」を合言葉に、みんなが同じ想いで集まることができました。

ーー女子選手の指導経験は?

初めてです。一人ひとりへのバランス良い声掛けを心掛けています。あとは距離感ですね、あまり僕からは話しかけないようにしています。でも生徒からは私生活の相談もされますし、監督という側面と(26歳という近しい年齢のため)「頼りになるお兄ちゃん」のような側面もあるのかな、と感じます。

ーーラグビーの指導で重視していることは

ディフェンスです。セブンズは走らないと勝てないので、ディフェンスを出来るフィットネスをつけること。それからタックルですね。細かいスキルの指導に時間を割いています。僕自身京都成章男子ラグビー部出身で、成章らしい堅いディフェンスは身をもって実感しています。基本的な考え方は、男子のものを参考にしています。

ーー男子チームと一緒に練習することはあるのでしょうか

1年目はともに練習することもありましたが、2・3年目は完全に別で練習しています。今回、京都を発つ前に「大丈夫や、行ってこい」と湯浅監督に言われたんですよ。湯浅監督は僕にとっての恩師でもあるので、かなり自信になりました。

試合レポートはこちら
フォトギャラリーはこちら

スポンサーリンク