2回戦 川口北v西武台【第100回全国高等学校ラグビーフットボール大会埼玉県予選】

ラグビーの季節がやってきた。

約半年ぶりの公式戦。そして、3年生にとっては最後の戦い。

花園を目指し、青春をかけて戦う選手たちをレポートする。

フォトギャラリーはこちら

 

試合概要

【対戦カード】
埼玉県立川口北高等学校(以下、川口北)v 西武台高等学校(以下、西武台)

【日時】
2020年10月3日(土)13:00キックオフ

【場所】
熊谷工業グラウンド

試合結果

川口北 28 – 0 西武台

試合展開

川口北:白ジャージ、西武台:赤ジャージ

面白いプレーが飛び出した。

前半25分、ハーフライン付近から対角線上に大きく蹴ったのは川口北。インゴール手前まで届くロングキックパス目掛け、左の快速ウイングが走りこんだ。

結果は残念ながら捕球時にノックオン。捕っていたら間違いなくトライに繋がっていた、勇気と独創性のあるプレー。

会場から歓声が沸いた。

 

他にも、10番のスペースにアタックする多彩なキックチョイス。フルバックによる敵7番へのここぞというタイミングでの果敢なタックル。

川口北は、1回戦に引き続き『賢いラグビー』を見せてくれた。

活き活きとしたプレーが目立った15番の堀越選手は、ラグビー歴1年弱。自粛期間中、家でも各自自主トレをしていたことが勝利につながったのではないかという。「次戦も裏が空いていたらどんどんチャレンジしていきたい。」

 

一方、0点のまま最終盤を迎えた西武台は、なんとか1トライ返そうと相手陣深くまで攻め込む。

インゴールライン際の攻防、時間にして5分強。あと数センチが、どうしても届かない。

走り勝つラグビーをしたい、と試合前に話していた西武台の河野芳人監督。試合中、足が攣って動けなくなる選手も出た。まさしく、走れるだけ走った。

だけど、走り「勝つ」、そこまでたどり着けなかった。

無念のノートライで試合終了のホイッスル。3年生の想いは、後輩たちに受け継がれた。

 

***

試合後のコメント

川口北 平賀監督
「よくディフェンスをしてくれました。(次の正智深谷戦に向けて)強いのは充分知っている。自分たちの持っている全てを出し切ってチャレンジしたい。ここを目標にやってきたので、覚悟決めて頑張って欲しい。」

川口北 菅原キャプテン(13番、3年生)
「1・2年生の時は2回戦止まりだったが、自分たちの代で初めて準々決勝に進めることが嬉しい。練習試合は失点も多かったが、今大会は2戦続けての零封。ラスト5mでのFWの粘りが強くなったことが要因だと思う。(MVPは)中盤スペース空いていたらどんどんチャレンジしていた、15番の堀越選手。元バスケ部の瞬発力を活かしてくれた。」

西武台 河野監督
「経験値の少ないチームで、どうしても自分たちの形に持ち込むことができなかった。選手たちはしっかりと戦ってくれた、結果を受け止めたい。」

西武台 關宏大キャプテン(5番、3年生)
「新人戦で負けてしまい、今シーズンは西部地区最下位からのスタートだった。これから気合い入れなおして頑張るぞ、という時に自粛期間となってしまった。そんな中でもそれぞれ動画を送り合いながら工夫して部としての活動を続けていたが、最後の大会までには追い付かなかったですね。とても悔しいです。」

西武台 青木選手(1番、2年生)
「アタックは、前半から自分らしいプレーが出来たと思う。ディフェンスはまだまだ。この良い雰囲気を来年にも持ち越し、今年のチームに恥じないチームを作っていきたい。」

最後のノーサイド

「怪我、ないですか?」

試合後、關キャプテンの挨拶は仲間を気遣う言葉から始まった。「僕たちはどうしても、力がある特定の選手に負担が集中してしまうから。」

3年間のうちに、同級生は何人も辞めていった。その度にラグビーが嫌になって、辞めようと考えたこともある。だけど1・2年生がついてきてくれたから、僕たちは今日引退できるんだ、と言う。

 

球技が苦手で、中学までは陸上部に入っていた。だけど先輩の熱心な勧誘で、ラグビー部の門を叩いた。

そんな彼が、ラグビーは楽しい、と笑って教えてくれる。

決して多くを語らないキャプテン。監督曰く「去年までは円陣でも外向いていた」そうだ。だが、キャプテンになり責任感が増した彼の口から出てくる言葉は、仲間への感謝と思いやりに溢れていた。

ラグビーは、これで終わりにするつもり。これからは、一ファンとして。そして西武台OBとして。ラグビーに関わっていく。

 

■西武台 河野監督から、選手たちに向けてのメッセージ
「強い3年生だった。胸を張って引退して欲しい。来年は絶対、もっと上の景色を見せる。」

■西武台 關キャプテンから

①3年間ともに戦ってきた仲間に向けてのメッセージ
「僕たちは(新型コロナの影響で)挑戦すらできなかった、国体予選と関東大会の県予選もある。下級生にはぜひ、公式戦で勝って欲しい。」

②準々決勝に進んだ川口北に向けてのエール
「敵陣まで頑張って運んでも、川口北に圧倒された。僕たちが越えられなかった壁として、正智深谷にも精一杯ぶつかっていってほしい。ぜひ、優勝してください。」

■川口北 菅原キャプテンから、西武台へのエール
「メンバー表を見たら、3年生が5・6人しかいなかった。実は僕たちも、昨年同じような境遇だった。その難しさを知っているからこそ、最後の気迫あふれるプレーや裏を取るプレーに感動しました。」

フォトギャラリーはこちら

スポンサーリンク