力強いボールキャリーで10トライ。深谷が3位決定戦を制す|関東大会埼玉県予選 <深谷×川越東>

試合内容

準決勝で熊谷工業に敗れた深谷。「工業戦で出来なかったことにチャレンジしよう」と、3位決定戦に挑んだ。

「工業戦では、DFの圧力で横に流されてしまった。ボールキャリーで縦に強く行くこと、そしてその選手が孤立しないようコネクションの部分に、今日はフォーカスしました(深谷・山田久郎監督)」

その言葉どおりのプレーが体現されたのは、前半26分。4つ目のトライだった。

敵陣中央付近でボールを手にしたキャプテンの4番・宮下拓也選手は、力強いキャリーとハンドオフでインゴールに迫る。川越東のDFに倒されながらも10番・大坪佑希選手に繋ぐと、こちらも同じくパワフルな縦突破でポールまで1m程の距離に近づいた。そして、大坪選手が倒れた所にサポートに寄ったNo.8の堀越隼選手がボールを拾い上げると、そのまま手を伸ばしてグラウンディング。

狙い通りの、思い描いていたプレーは、チームの士気を上げる。

ラインアウトモールからのトライが1つに、ノーホイッスルトライが1つ。

縦に突いたプレーからのトライが6つに、11番・齊藤雅也選手の強く華麗なステップから40m走り切ったトライが1つ。

計10個ものトライを奪い、準決勝で敗れた悔しさを晴らした。

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しかし、宮下キャプテンは現状に満足していない。

「アタックは良かったですが、得意のジャッカルは全然出来なかった。関東大会では、ブロック優勝を狙っていきます。そしてその先にはもちろん、花園出場。1・2個上の先輩たちが花園に出られなかった悔しさを、僕たちが晴らしたいです。」


1年生で唯一の先発メンバー入りは、15番・飯塚祐真選手(深谷・明戸中出身)。「3つ上の兄に憧れて深谷に入りました。」

 

***

深谷が十八番とするラインアウトモールからトライを奪った、川越東。

ペナルティを奪ったら、蹴り出してストイックなまでのラインアウトモールでインゴールを目指した。

功を奏したのは、おそらく3度目のラインアウトモールだったろう。

最後尾でボールを抱えていた5番・亀井創一郎選手がボールを地面につけると、喜びに沸いた。

しかし、スコアを奪えたのはこの1度だけ。

キックミスが重なり、狙ったような陣地確保が出来なかったことがスコアに響いてしまった。

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それでも、今後に繋がる収穫はある。

「準決勝ではマイボールスクラムを半分ほど相手に渡してしまっていた(川越東・望月監督)」が、この日はFWを強みとする深谷相手にマイボールスクラムは全てキープ。

深谷13番・野口彰太選手にインターセプトされ独走トライを許しそうになるも、22番ケベ・ママドゥ選手が快足を飛ばして追いつき、会場を沸かせる場面もみせた。

そして何より、この日試合を行った4チームの中で、ペナルティ数は一番少ない4つ。

スターティングメンバーのうち、1・2年生が9人ととりわけ若いチームは、関東大会での進化を目指す。


昨年の花園で1年生ながら先発出場した土居泰介選手(2年生)は、ウイングからスタンドオフにコンバート。「一番ラグビーが上手いから」と、監督も信頼を置く

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