282日越しに手渡された表彰状。東福岡『感謝』の優勝。報徳学園も『ありがとう』の銀メダル|報徳学園×東福岡|第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会 決勝

東福岡

1月5日を乗り越え、辿り着いた決勝のグラウンド。

足を踏み入れた選手たちは、着ていたベンチコードを脱ぎ、ファーストジャージ姿でバックスタンドへ挨拶に走った。

143人の部員を代表する、25人。

するとバックスタンドから声援を送るノンメンバーたちは、おもむろに25枚の画用紙を取り出した。

それぞれの名前と、一言コメントが書かれた応援ボードを掲げる。

「元気づけられればいいな、と思って」と話すは、このボード作成を先導したBチームのキャプテン・本田耕大選手。

大阪入りした1週間ほど前から作り始めたという。

大川虎拓郎キャプテンは、準決勝までとは違うそんな光景を目にし、優しい笑みを浮かべた。

SH髙木城治選手は、バックスタンドの仲間に気付かれないよう、涙をぬぐう。

全員で、テッペンを取るための60分が始まった。


試合前に感情が溢れた選手たち。13番・永井大成選手は藤田雄一郎監督に頭を抱かれた

スポンサーリンク

センセーショナルな先制トライだった。

キックオフを選んだ東福岡は、DFから仕掛ける。キックチャージに走ったのは、大川キャプテン。ボールがこぼれると、1番・有田睦選手がルーズボールに飛び込んだ。

8番・藤井達哉選手がラックから球を出せば、12番・西柊太郎選手がDFの間合いを計りながらボールを放り、最後は11番・上嶋友也選手が外側に1枚余らせたまま力強く押し込んだ。

試合開始40秒の、ノーホイッスルトライ。

5点を先制した。

変わらずDFでプレッシャーを掛け続ける東福岡。

右サイドで相手FBにタックルに入ったその10秒後には、左端で体を当てていた12番・西選手。

相手チャンスの場面、タックルで押し出したのは13番・永井選手。

強いボールキャリアーへ何度もタックルに入った全てのFW陣に、突破口としてパスを受け続けた5番・舛尾緑選手。

困った時にそのフィジカルをいかんなく発揮した8番・藤井選手も、チョークタックルで球出しをさせなくさせた7番・中川一星選手も。

怪我前は「ちょっとコンタクトが苦手かな(藤田監督)」と思われた10番・高本とわ選手は、弱点を強化しての復帰。タメのあるパスと体をぶつける心を携え、ピッチで躍動した。

スポンサーリンク