「U20日本代表には入れなかったんですけど・・・。その悔しさを糧に、大学では練習の開始時間よりも1時間早くグラウンドに出て、自主練を続けてきました」
CTB李智寿(リ・チス)選手(朝鮮大学校3年)は、努力の人だ。
キックにパス。時にはフィットネスメニューも。自らに課した1時間を過ごした後、チーム練習をスタートさせることが日課になって久しい。
その努力がU23日本代表、そしてJAPAN XVとして実を結んだことに、素直な喜びを表す。
選ばれなかった過去がある。だからこそ、選ばれた今が特別だ。
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U23日本代表としてオーストラリア遠征にも参加し、エディー・ジョーンズ日本代表HCとともに過ごしたのは今年4月のこと。
そこで得たのは、手応えと明確な課題だった。
「強みはフィジカリティの部分。ボールキャリーやコンタクトでの力強さを評価して頂いています。でも一方で、キャッチ・パスの一貫性がまだ課題だと。パスミスが目立つと指摘されています」
褒められたことに慢心することなく、課題に真摯に向き合う。帰国後、李選手は再びボールを握り、基礎に立ち返った。
「(5月20日の)NZU戦では、強みのボールキャリーで前に出て、ハードワークでチームを引っ張っていきたいです。全力でチャレンジします」
与えられた背番号は13番。
悔しさと努力と喜びを背に、グラウンドを駆け回る。