公益財団法人日本ラグビーフットボール協会は『太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025』第1戦大会を10日後に控えた6月11日(水)、本戦開幕前プレスカンファレンスを実施した。
会見には、昨年度総合順位トップ3の「ながとブルーエンジェルス」「PEARLS」「東京山九フェニックス」に加え、昇格大会で優勝し2季ぶりのコアチーム昇格を果たした「北海道バーバリアンズ ディアナ」の選手が出席。
また主催者である公益財団法人日本ラグビーフットボール協会 副会長・浅見敬子氏や特別協賛社である太陽生命保険株式会社 取締役常務執行役員 池田 久幸氏も同席した。
太陽生命ウィメンズセブンズシリーズは、今大会で第11回目の開催を迎える国内唯一のサーキット大会。
出場チームは全12チーム。第1戦の熊谷大会から第3戦の花園大会までは2日間に渡って行われ、3つのプールに分かれ総当たり戦を行う1日目と、順位決定トーナメントを行う2日目に分かれる。
また今大会から、大会フォーマットが7人制ラグビー最高峰のワールドシリーズ「HSBC SVNS」と同形式に変更。
前回大会までは、各大会での最終順位に基づいたポイント合計数によってシリーズ総合順位を決定していたが、今大会からは第1戦から第3戦までのポイント合計数上位8チームがグランドファイナル札幌大会(8月17日)の総合順位決定トーナメントへと進出。
シリーズ頂点の座を、全8チームで競うことになる。
8位以上は総合優勝できる可能性を残していることについて、PEARLSの山中美緒選手は「ワールドシリーズ(HSBC SVNS)と同じフォーマットでできることを嬉しく思う。さらに緊張感が増す」と前向きに捉えた。
またパリ五輪でサクラセブンズのキャプテンを務めた平野優芽選手(ながとブルーエンジェルス)は「最後の大会まで優勝が分からない、気が抜けないフォーマット。一戦一戦優勝を狙いたい。1日でチャンピオンが決まることも経験したことがないので、最後はメンタル勝負にもなると思う。気持ちで負けないように頑張りたい」と意気込んだ。
現在、強豪国の一部ではセブンズの強化を見直している国もある。
第1回大会から特別協賛をし続けている太陽生命保険株式会社 池田取締役常務執行役員は「この大会をとおして今の日本の女子ラグビーの強化に繋がったのであれば、こんなに嬉しいことはありません。私もこれまで何回も会場に足を運んでおりますが、応援に来ている方々から『開催してくれてありがとう』と温かい言葉を掛けて頂きます。女子ラグビーの素晴らしさ、強さ、さらには美しさをぜひ肌で感じていただくことで、たくさんの人が繋がっていける大会になれば」と抱負を語った。
一方、7人制女子日本代表のヘッドコーチ経験もある浅見副会長は、同大会が開催されていることの功績について「選手層が厚くなった」と話す。
「初期は選手12名を集めるのが本当に大変だった。今の体格と比べると雲泥の差。各クラブチームに海外選手を呼んで頂くことで、国内で強豪選手と戦えるため、選手たちは物怖じしなくなった。太陽生命での下地があるからアベレージも上がった」と太陽生命ウィメンズセブンズシリーズの意義を話す。
「我々はブレずに、日本からセブンズを元気にできる大会に」(日本ラグビーフットボール協会 浅見副会長)
「賛同趣旨は、プレー環境の整備、強化と拡大。もっともっと強くなる原動力になるのではと思います。我々はこれからも全力で応援させて頂きたい」(太陽生命保険株式会社 池田取締役常務執行役員)
と、女子セブンズのプレー環境は変わらないことを強調した。
選手コメント
ながとブルーエンジェルス
平野優芽 共同キャプテン
今年もこのような素晴らしい大会を開催して頂けること、また出場できることを大変嬉しく思います。
今年は3連覇に向けてチーム一丸となって頑張っていくのもそうですが、ひたむきに、どのチームよりも勝ちに貪欲な姿を大会通じてみなさんに見て頂けたらなと思います。
スローガン:CONQUER
意味としては「戦いに勝つ」というところ。また困難、大変なことを乗り越えるという意味も含まれています。
今シーズンは3連覇というプレッシャーがありますが、みんなでそのプレッシャーに打ち勝って最終的にチャンピオンになれたら、と思います。
PEARLS
山中美緒キャプテン
今日はおいそがしい中、たくさんの方々にお集まりいただきありがとうございます。
私自身第1回から太陽生命ウィメンズセブンズシリーズに出場させて頂き、毎年レベルが上がる大会に今年も参加できることに、ワクワクしています。
昨年は優勝まであと一歩という悔しい結果で終わったので、今年こそチーム一丸となって優勝を掴み獲れるよう頑張っていきます。
スローガン:Catch the Wave
シーズン中には良い波もあれば悪い波もあると思いますが、みんなでうまく波に乗りながら乗り越えていくという思いでみんなで決めました。
東京山九フェニックス
岡元涼葉 共同キャプテン
今シーズン、石田茉央と共同キャプテンを務めます岡元涼葉です。本日はこのような会を開いて頂きありがとうございます。
今年のフェニックスは、以前選手をしていた野田夢乃HCのもと、3年ぶりのシリーズチャンピオンを目指してみんなで切磋琢磨しています。
奥野わか花選手
本日は雨の中お集まりいただき誠にありがとうございます。個人としては、2年ぶりの太陽生命に出場できることを本当にワクワクしています。
チームとしてタフに、貪欲に、ひたむきに頑張っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
スローガン:Bloom Up
15人制では『Link Up』を掲げ、目標としていた全国優勝をすることができました。
さらにチームでLink Upした上で勝利という花を咲かせられるようにと『Bloom Up』を掲げます。
北海道バーバリアンズ ディアナ
吉田鳳子 共同キャプテン
わたしたちディアナは、2年ぶりの太陽生命ウィメンズセブンズシリーズへのチャレンジということでとても緊張していますが、今の私たちがどれだけ他のチームに対し戦えるのか、とてもドキドキワクワクしております。
よろしくお願いいたします。
三枝千晃選手
最終戦が地元・札幌で行われるので、グランドファイナルで戦えるよう一試合一試合ベストを尽くして頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
スローガン:Let it be
直訳すると「ありのまま」です。
私たちはいろんなバックグラウンドを持っている選手が集まっているチームなので、それぞれの良さを尊重し合いながら生かし合いながら、チーム一体となって頑張ろう、という意味を込めています。