2回戦屈指の好カードとなった、京都工学院と中部大春日丘の一戦。
引き締まった60分間は、後半34分、京都工学院17番・西田帆翔選手のさよなら逆転トライで幕を閉じた。
2回戦 京都工学院 13-12 中部大春日丘
京都工学院。光った準備力
「前評判も高かった中部大春日丘。対戦の山組みが決まった時から、ハルヒ戦にフォーカスしていました」と話すは、SO杉山祐太朗キャプテン。
『対ハルヒ戦』に向け、Bチームの選手たちが中部大春日丘のプレーをコピーした。
京都で重ねた、仮想・中部大春日丘とのアタック・ディフェンス練習。それが功を奏した。
「本当に(Bチームがコピーしたプレー)そのまま、ハルヒは攻撃してきました。Bチームの頑張りが、自分たちのディフェンスに繋がった。Bチームが勝利を手繰り寄せてくれました」と感謝した。
試合前には杉山キャプテン自ら仲間に声を掛け、これまでの努力を自信へと昇華させることに気を配った。
「自信をもってやっていこう。自分たちは、ハルヒに向けて準備してきた。強気にやっていこう」
試合前のブリーフィングでは、ブレイクダウン周りについてレフリーと大島淳史監督がすり合わせをし、試合中は杉山キャプテンがレフリーとコミュニケーションを取った。
一つひとつの準備が、試合終了間際の逆転劇を呼び寄せた。
今大会、京都工学院が掲げる目標は日本一。
そのための通過点として「最大のターゲットゲーム」としていた中部大春日丘戦を、乗り切った。
「ベスト8に入ることができた。一戦一戦勝ち進んで、優勝できるよう頑張ります」
準々決勝はなんと、京都府対決。京都成章とベスト4入りを懸けて対戦する。
目を腫らした中部大春日丘フィフティーン
この日ゲームキャプテンを務めたのは、スクラムハーフの荒木奨陽選手。
「仕掛ける場面ではしっかりと前に出られて、アタックができたと思う。でも自陣のミスで得点を重ねられてしまいました」
ポゼッションとエリアを優位に進められなかったことに、課題を抱いた。
大会前には、大阪桐蔭と練習試合を行った。
「SH荒木選手に走られてしまった」と話したのは大阪桐蔭・手崎颯志キャプテン。トライ数4本0本で、中部大春日丘が勝利を収めていたという。
だがこの日は、その仕掛けをトライに結びつけることが難しかった。
試合終了間際の逆転劇。膝をついた。
ツアーキャプテンを務めた三治蒼生選手は、試合後、応援に駆け付けた保護者に向かい涙を零しながら決意を伝えた。
「必ずリベンジしますので、応援よろしくお願いします」
春。まだ桜も満開を迎える前の季節。まだまだ、シーズンの始まり。
この時期に敗れ、涙を流す学校はそう多くない。
これが、日本一を目指すことを公言し、日本一へとたどり着くことの難しさなのだと知った。
「大阪桐蔭と練習試合を行った際には、ブレイクダウンでも勝てていた。全体的にFWも勝てていたし、動けてもいました。でも今日は、仕事量が減ってしまって、ペナルティが多くなって、どんどん悪い流れになってしまった」と振り返る。
決して、気持ちを高められなかったわけではない。だがスコアを上回られたということは「自分たちの甘さ」でもある。
「悔しい。でも自分たちの目標は、まだまだ上。ここで終わらず、花園では絶対に京都工学院を倒します」
目を真っ赤に腫らした三治選手は、まずは体を強化し、フィットネスを上げることを誓った。
