最後のノーサイド 専修大v法政大【関東大学リーグ戦1部 第7週】

Last 40mins

後半開始早々、ノーホイッスルトライを奪ったのは法政。

前半の最後、わずかに専修に傾いた流れを断ち切るかのように、目の覚めるようなトライを11番・石岡玲英選手が決める。


最左端から大きな声で支えた石岡玲英選手(11番)。御所実業高校出身のルーキーだ

後半11分には、ゴール前の攻防で専修がペナルティ。法政に認定トライが与えられると、その後も法政による怒涛のトライラッシュが繰り広げられる。

圧巻だったのは後半20分。法政14番の斉藤大智選手がボールを手にすると、ステップで何人か交わし、ショートパントを蹴って自らでそのボールを片手キャッチ。内に切り返して、ゴールポスト中央へのトライを決めた。法政がこの試合でやりたかったであろう、『ステップ切ってタックルされる前にショートパント』がことごとく光る。

やはりバックス、とりわけバックスリーと呼ばれる11・14・15番の選手たちは、足が速くてトライゲッターで、どうしたってボールを持つ瞬間に注目が集まりがちだ。だけど法政の3人に注目してほしいのは、アタックの瞬間だけではない。

スクラムの時、彼らはずっと、本当にずっと、声を出す。声で相手チームのバックス陣に、プレッシャーを掛け続ける。「ウイング寄ったよー」「あるよー」「おれちょっと内に行くー」

ディフェンスで盛り上げ、目立つ場面ではないスクラム時には絶妙な駆け引きをし、大外でボールを持ったら面白いようにラインブレイクしていく。彼らの前でプレーする12人は、なんと心強いことだろう。

法政キャプテンの根塚洸雅選手。15番として、最後尾から声を出し続けた。

 

「最後だ法政!やってきたこと!」後半36分過ぎ、ラインアウトに集まった選手たちから声が聞こえてきた。

70点を越えてもなお、攻撃の手を緩めない。このチームで最後の戦いだから、最後まで圧倒する。そんな気持ちがドストレートに伝わってくる、最後の攻撃。「取り切るぞ!」

そして本当に、取ってくる。最後のトライは、4年生の吉永純也選手(6番)。残念ながらコンバージョンゴールはこの試合初めての不成功となったが、終わってみれば7-75。後半は専修に1得点すら許さない猛攻だった。

マン・オブザ・マッチに輝いたのは、強いボールキャリーで中盤を支配し、後半には2トライを奪った7番の山下憲太選手(4年生)が選ばれた。比較的若いチーム、そしてピッチ内外で明るい雰囲気の法政に、来年の活躍を期待したい。

フォトギャラリーはこちら

スポンサーリンク