勝って反省、の帝京。筑波は3人のルーキーが光る|関東大学ラグビー対抗戦Aグループ第1節 帝京v筑波

The Side of Tsukuba

2021年度の対抗戦最初のトライは、筑波だった。

ファーストスクラムから右に展開すると、味方から響いた「押し込め!」の声。その数秒後、7番・岩田真樹選手が言葉のとおり押し込んだ。

試合開始わずか1分16秒。

鮮烈な幕開けだ。

70秒程時間を戻そう。

試合開始のキックオフを蹴ったのは、筑波。

深い位置まで蹴り込むと、そのボールを快速ルーキーのウイング・大畑亮太選手が全速力で追いかけた。

不意を突かれたのは、ボールをキャッチした帝京サイド。たまらずキャリーバックでドロップアウトを選択した。

先ほどのトライは、そのドロップアウトで得たスクラムが起点だ。


ハーフタイム時には空を見上げら苦笑いの表情を浮かべていた大畑選手(写真左)

キックオフやハイパントに対し、後方から一気に駆け上がる11番の姿を、試合中何度も目にした。

嶋﨑監督が「一発の力があり、練習中から魅力のあるプレーヤー」と言うのも納得だ。


爽やかにゲームをコントロールした10番・浅見選手。「DFが激しく、ペナルティも多かった。規律を正して個人として強い選手にならなければいけないと感じた」

筑波の先発メンバーには、フレッシュマンが他に2人。

何度もタックルに入り見る者を驚かせた6番の倉井瑛志選手と、初出場でフル出場を果たしたスタンドオフの浅見亮太郎選手である。


相手ボールに絡む倉井選手(写真中央)

高校時代はバックスの選手だったという倉井選手。「しっかりとタックルに入れる選手。充分やってくれた」と監督評は上々だ。

司令塔の浅見選手についても「落ち着いて主軸のプレーをしてくれている。託しています」と信頼を寄せる。広い視野で的確にスペースを探し出し、両ウイングを何度も前後に走らせた。


持ち前のアタック力に加え、ディフェンスにも磨きがかかった14番・植村陽彦選手。攻守に大活躍した

今シーズン、キャプテンとしてチームを率いる15番・松永貫汰選手は試合後「相手の強みである接点で戦えた部分、タッチに押し出せた部分もあるが、アタックでテンポの出ない戦い方をしてしまった。組織としてダブルタックル、繋がりのあるDFなど課題が残っている。グラウンドに立っていた身として、まだまだ成長しないといけない」と口にする。

昨年は対抗戦5位。大学選手権は、引き分けによる抽選で敗退した。

まずは対抗戦で一つでも上の順位を目指し、次戦・慶應義塾大学戦に挑む。


最後尾からチームを盛り上げた松永貫汰キャプテン

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