60分の物語
佐賀工業:赤白紺ジャージ、桐蔭学園:紺ジャージ
佐賀工業
最後までモールにこだわった。
その気概を感じた9,000人の観客もまた、拍手で選手たちを後押しした。
「あそこまで行ったらモールだけ」との永池海音キャプテンの言葉通り、敵陣では幾度もモールの陣形を作った。
ベンチから「バックス入れ!」の言葉が飛ぶと、最初はバックス1人だけを残して13人モールを組む。
しかしそれで押せぬとみるや、次のモールではスクラムハーフだけを残し14人全員でモールを押した。
試合中、ベンチからは大きな声が飛び続けた
どよめく観客。
湧き立つ客席。
それでも、2連覇中の王者の壁は厚かった。
「桐蔭学園さんの圧力の中で、準備してきたことが出せずに終わってしまった。モールを組ませてもらえず、悔しい。」と話した永池キャプテン。
プライドのモールは、後輩たちに受け継がれた。