ふだんは言えない「ありがとう」を。|草加×所沢北|第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会埼玉県予選 2回戦

60mins ~所沢北~

試合開始10分で奪った3連続トライで、流れを掴んだ。

1本目は、セットプレーから開いてNo.8が縦に抜け走り切ってのトライ。

2本目は、スタンドオフが30mの独走トライ。

3本目はその直後、ショートパスを受け取った13番が60m超のノーホイッスル独走トライで主導権を握った。

雨でぬかるんだクレーグラウンド。

高くボールを蹴り上げ、ボールを捕って、当たってポイントを作って、攻撃を重ねる。

シンプルだが、徹底された強さを見せた所沢北。

ベスト16入りを果たした。

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最後のノーサイド ~草加高校~

頭にタオルを巻き、監督の隣で誰よりも大きな声を出したのは2年生。

自身は怪我で出場叶わず。それでもチームのために、出来ることは全てやった。

「下向くな!次のこと考えろ!」

「頑張れ!シンプルでいいよ!」

チームを率いる小島蒼梧キャプテンも、聞こえてくるその声に毎回鼓舞されていたという。

ノースコアで迎えたハーフタイム。

小島キャプテンもまた、仲間に気持ちを伝える。

「まだ時間あるから」

「顔上げろ、まだ取り返せる」

そうやって前を向き、少しずつボールが繋がるようになると、念願の1トライ目は後半も深い時間帯に訪れた。

マイボールスクラムから大外まで振り切りトライを決めると、全員で喜ぶ。

「絶対に、意地でも1トライ取るぞ、という気持ちだった。(小島キャプテン)」

気持ちは結果として表れた。

しかし、反撃叶わずノーサイド。

高校最後の笛が鳴ると、グランドから立ち上がれなくなる選手もいた。それこそが、本気で3年間を戦った証。

試合後、小島キャプテンははにかみながら3年間支えてくれた両親への感謝の気持ちを口にした。

「本当に毎日、感謝しかないんです。ぼくは朝起きるのが苦手で(笑)ご飯もたくさん食べさせてくれました。普段は恥ずかしくて言えないのですが、ありがとう、と伝えたいです。」

ラグビーに費やした高校3年間。

大切な、感謝の気持ちを学んだ。

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↓試合後のインタビュー動画はこちらから↓

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