60mins ~昌平~
前年度王者であり、関東大会予選で1位になった昌平は、第1シードとして3回戦から登場。
初戦となったこの日、しかし出足は重かった。
パスの軌道は乱れ、思うように序盤、勢いを生み出すことが出来ない。
それでも要となる選手たちが要所を締めると、徐々に昌平のラグビーを取り戻していく。
かたく当たり、DFから流れを。
相手のキックチャージからそのままトライを奪えば、相手のラックを一気に捲ってゴール中央に飛び込んだ。
ポイントから素早く球を出し、1人余らせた状態でもトライを決めれば、計15トライ。
100点ゲームで、初戦を突破した。
「試合の入りは良くなかった。だからパスに関わるコミュニケーションの部分を修正しました」とは橋口博夢キャプテン。
課題は、コミュニケーション量だと認識する。
「コミュニケーションはもちろん、ゲームの動かし方、ボールの動かし方も成長の途中。まだ伸びています」と、まだ未完成なチームであることを理解する。
目指すは11月19日、決勝戦での勝利。
3年連続の花園出場を目指し、残り1ヵ月。チームを仕上げる。
最後のノーサイド ~川越工業~
トライを取られると、「今どうしたら良かったですか?」と笑顔で監督の下へアドバイスを求めに走ったスタンドオフ。
「あともうちょっと、ブレイクダウンに早く行くと面白いな」
「あとちょっとだよ、良いよ良いよ!」
監督陣からも、明るい声が掛かる。
マネージャーは一つ一つのプレーを動画に収め、ベンチでともに一喜一憂する。
給水係の選手には、なぜトライを取られた後に早く水を届けないといけないのか、説明がされた。
個々のタックルは正確で、ディフェンスラインも素早く出来上がるチーム。
明るくて、楽しそうにラグビーをする。
それが川越工業ラグビー部だった。
スコアは引き離されたが、後半の最後、ディフェンディングチャンピオンからトライを奪う。
駆け寄り、喜ぶ選手たち。
この1トライが、来年への活力となるはずだ。
↓試合後のインタビュー動画はこちらから↓
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