60mins ~昌平~
今年の昌平が目指すラグビーの輪郭が、示された。
最たるプレーが、前半2つ目のトライである。
前半10分、自陣10mでの相手ボールブレイクダウン。
一気に圧力を掛けマイボールにすると、すぐさま相手陣22m付近まで蹴り込んだ。
そして得意のディフェンスでプレッシャーを掛ければ、敵陣10mでペナルティを獲得。
相手陣22m内でのマイボールラインアウトからモールを組み、ユーズイットの声と共にバックスへ開くと、ゴール前でも再びのペナルティ。
そこからタップキックでスタートすれば、2番・小山田ロマン選手が押し込んだ。
まずは戦うエリアがどこなのか。そしてエリア毎にどのプレーを選択するのか。
3回戦からの1ヵ月間で、より整理された印象を受ける。
聞けばまさしく「ゾーン毎のプレー選択を選手たちと話し合って整理しました」とは、監督として初めての花園予選に挑む後藤慶悟監督。
橋口博夢キャプテンも「ボールの動かし方、エリアの獲得の仕方に注力したことが前半のアタックに繋がった」と自信をのぞかせた。
やってきたことがプレーに表れるチームは、強い。
それでも後半、長らく敵陣にいながらフィニッシュまで運べたアタックは2つ程。
今季の課題として認識するコミュニケーションを更に深め、目指すはただひとつ。
3年連続の埼玉県優勝だ。
次戦は11月12日(土)13:35キックオフ。浦和高校と、準決勝を戦う。
最後のノーサイド ~熊谷~
「できたことと、できなかったことがある。それがラグビーなんですけど。」
チームを率いて5年目、横田典之監督はこの言葉で、試合の振り返りを始めた。
できたことの一つはディフェンス。相手のモールを止め、タックルに入り、出足を鈍らせることができた。
インゴールを背負った後半15分を過ぎてのディフェンスでも、ヘルドアップとペナルティで、2連続で凌ぎ切る。
セットプレーも安定する。
3点獲得のきっかけは、敵陣深くでのスクラムから繰り出した攻撃。相手のオフサイドを誘い、PGを沈めた。
だが、相手は第1シード。
ノーシードからチャレンジした熊谷だったが、ディフェンスを得意とする昌平に守りきられノーサイド。
1トライが遠かった。
「準備してきたプレーが出せず、後悔残る部分はあります。でも、やり切れた。」
涙に暮れた大沢恵太キャプテン。
「優勝してもらわなきゃ困る」の言葉とともに、花園行きを昌平に託した。
↓試合後のインタビュー動画はこちらから↓
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