26人のBrave Blossoms to be.|2022年度 第48期高校日本代表アイルランド遠征

スタッフ

団長 久木元 孝行

「意識」

所属:日本ラグビーフットボール協会/㈱キューコーリース

団長という自らの役割を理解し、スマートに遂行する姿はさすがの一言。

「この選手たちはすごいですよ。ミスをしない。」

「昨日のスタッフミーティングの開始時間は21時半だったんだよ。すごいよ、スタッフが何よりもすごい。」

適切な距離を保ちながらも、しっかりと全員を見守り、目と心を配った。

アイルランドとのアフターマッチファンクションでは、2つのグランドスラム達成を祝う言葉で最大の敬意を表した。

監督 髙橋 智也

「HONKI」

所属:一関工業高校

髙橋監督の愛情と熱量が、選手たちへ届いたからこそ掴み取れた1戦目での勝利。

4年ぶりではない。1,456日、待ちに待った1,456日分の想いが、形となった。

しかしもちろん、そこにたどり着くまで一筋縄ではいかなかった。

第1戦目を目前に、生じていた選手とのすれ違い。見逃すことはしなかった。

髙橋監督はリーダー陣を集め、話を聞いた。そして選手たちの想いを受け入れ、調整した。

誰にでもできる仕事では、到底ない。

練習では、時に選手たちの自主練に加わり笑顔を見せるシーンもあった。この監督だから、このチームのまとまりは生まれた。そう実感する一幕である。

一方で試合の時は最低限の言葉しか掛けない。円陣でも、選手たち自身のフィードバックに任せる。人に何かを任せることほど、監督として怖いことはないだろう。

だがそれができるのが、個性豊かな桜のジャージデビュー集団をまとめ上げる髙橋監督なのだ。

第2戦目の敗戦直後、なかなか一言目を紡ぎ出せなかった監督。涙を堪えながら、必ずや次の世代へとこの悔しさを繋げる気持ちを示した。

再び動かした時計の針を、今度こそ止めないために。

***

最後に一つ、髙橋監督がアフターマッチファンクションで述べた挨拶を紹介したい。

「アイルランドの皆様に試合をして頂けると決まってから、我々小さな島国の小さな選手が、世界一強くて大きな選手たちに通用するものは何かと考え、今日まで準備をしてきました。今日は勝利することができませんでしたが、いつの日かワールドカップでアイルランドのみなさんと対戦できるように。そしてその時こそ、日本の選手たちは勝利を目指すと思います。その時はよろしくお願いいたします。」

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FWコーチ 木曽 一

「信頼」

所属:NTTコミュニケーションズ株式会社

分析に練習、ミーティング。

多くのことを求められる、FWコーチという役職。

寝る間を削っての作業続きなはずだが、グラウンドでは常に選手たちに声を掛ける。

そういった少しの心配りが、48期の潤滑油となった。

BKコーチ 霜村 誠一

「勇気」

所属:桐生第一高校

1戦目の勝利後、真っ先に口にしたのは、次戦への意気込みだった。

その勝負の2戦目で、デザインされたマイボールスクラムからのアタックが繋がれば、大きな笑顔を見せる。

試合中は、プレイスキッカーに水を届ける役目。毎回必ず優しい表情でグラウンドに入り、キッカーらといくつか言葉を交わしたが、深入りすることはなかった。

そっと任せる、その距離感が絶妙だった。

「自分たちはこうしたい、と意見が言える選手たち。でもだから、勝てるんだと思います。」

桜のジャージを継ぐ者たちを、大きな愛情で見守った。

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スピード/S&Cコーチ 里 大輔

「Explosion!!」

所属:株式会社 SATO SPEED

このチームにおいて、里氏の存在は絶大だったに違いない。

絶妙な兄貴感。最初から壁を取っ払い、同じ目線で高校生と接することができる役目は、世界を知る里氏にしか務まらなかったはずだ。

だからこそ感じた、選手たちの成長。

1戦目を終えた翌々日。教えてくれたエピソードがある。

「選手たち、携帯を見なくなったんですよ。ホテルのスタッフと話したり、現地の人と話そうと一生懸命調べたりするようになって。日本では携帯ばっかり見ていたのに、世界に出ると変わるね。」

だが思う。それもまた、身近な、頼りになるお兄ちゃんの背中が教えてくれた一つであったのだろう。

日本での合宿では誰よりも響いていた里氏の声。アイルランドで行われた最後の練習では、誰の声も目立つことはなかった。

テクニカルコーチ 竹下 敬介

「all out」

所属:専修大学玉名高校

試合を前に、モチベーションビデオを制作した。

撮りためた数々の写真とビデオを使って、48期のこれまでを振り返った。

分析も大詰めでいそがしい最中、すべては選手たちが最高のパフォーマンスを見せるために。

そういった一つひとつの思いやりが、48期の結果を形作る一つのピースとなった。

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ドクター 白井 之尋

「最高の景色を!!」

所属:岐阜市民病院

ドクターでありながら、練習中はビデオ担当。

1人が複数役を当たり前に務めた。

試合前、ハーフタイムには選手たちの体をマッサージ。少しでも良い状態で、ピッチに送り出した。

トレーナー 狩野 祐司

「勝つ準備」

所属:第二大阪警察病院

U20のトレーナーも兼務する狩野氏。冷静にU19世代の状況を捉えながら、チームを見守った。

両手に抱えるウォーターボトル。

相当な重さを1人ないしは2人で抱え、なくなったらペットボトルから補充する。

選手たちがピッチで使える時間を最大限に活用するため、下働きを惜しまないスタッフ陣の活躍もあった。

アシスタントトレーナー 﨑濱 星耶

「This is Our Team」

所属:大阪体育大学

白井ドクターと同じく、練習中はビデオ係。

テーピングを巻いたりマッサージをしたりと自然と距離も縮まり、選手たちがリラックスした表情を見せることも多かった。

総務 白鳥 憲之

「仲間のために!」

所属:長野工業高校

常にリュックを背負い、いつも誰かと連絡を取り合う。

時間を確認しながら、分刻みのスケジュールをオンタイムで進めること。それがチーム唯一の総務係である白鳥氏の役割だった。

片手に持つスマートフォンで写真を撮りながら、レポート用の記録を残すことも忘れない。

第2戦目に敗れた後、そっと後ろから選手・スタッフを見守る白鳥氏の表情は、誰よりも優しいものであった。

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