國學院久我山
普段の練習では、グラウンドの1/4程のスペースで練習を行っている國學院久我山。
グラウンド一面を使ってラグビーに打ち込めるここ菅平では、キッキングゲームのポジショニングやエリアマネジメントを課題として取り組んでいる。
「ボールを取ってからのビジョンがないと、ボールを動かすこともできないですから。」
そう話すは、土屋謙太郎監督。
同点で終わりそうな所、決勝トライを決め勝利を掴んだ選手たちに「勝つことを積み重ねることが大事」と伝えた。
一方、「夏の課題はアタック」と話すは長谷川裕太キャプテン。
ディフェンスが武器であるからこそ、勝つためのアタック力を身に着けている真っ最中だ。
「夏前はディフェンスを一切やらず、アタックの落とし込みばかり練習してきました。」
その成果が表れた、決勝トライ。
練習してきたことが形となった充実感に溢れていた。
「昨日と今日で、だいぶ良い感じに仕上がってきました。このまま継続して、良い形でのアタックを増やしていきたいです。」
試合後には、キャプテンや中心選手たちがこぞってレフリーのもとへ出向き、長いこと意見交換をしていた國學院久我山。
愚直に、前向きに、地に足をつけた夏は続く。
ノーサイドの笛でガッツポーズを見せる國學院久我山の選手たち
石見智翠館
「今、理想の70%ぐらいです」。
宮崎和史キャプテンは、現在のチーム状態をそう表現する。
日本代表候補が良いエッセンスになっていること、様々な形のアタックができていること。
「良いチームになってきている」と感じている。
試合中も「ずっとポジティブでした(笑)」
菅平に上がる前の2週間、石見智翠館が注力したのは『ゲームの形』を作ることだった。
そしてここ菅平では、その『作った形』を試合の中で具現化することに重きを置いている。
「僕の目標は、あまり何も言わないこと。選手たち自身で考えて判断して、1試合をマネジメントしてもらいたいと思っています。」
そう話すは、出村知也監督。
菅平での初戦となったこの日の出来栄えを「良かったと思います」と総括した。
もちろん詰めるべきディティールは数多くあるが、明るく「及第点です」と言えることは何よりである。
「全国選抜ベスト8の久我山さんとタフなゲームが出来たことは、良い経験です。」
石見智翠館の選手たちからは、ことあるごとに「エナジー!」の声がかかった。
もちろん、それには理由がある。
「落ち込んでいても、いい方向には向かないので。トライを取られても元気出して、エナジーさえあればいいかな、って。(出村監督)」
エナジーがあれば、60分を切らすことはきっとない。
それでも、負けてしまったものは悔しい。
「自分たちのミスで取られてしまったし、自分たちのミスでトライできなかったこともあった。明日以降はミスを減らしていきたい。」
宮崎キャプテンは「残り全部の試合に勝ちたい、勝つ菅平にしたい」と語った。