11月4日(土)、埼玉県・熊谷ラグビー場Aグラウンドで第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会埼玉県予選準々決勝が行われた。
多くの家族や友人、ラグビーファンらが見守る中、ベスト4へと進出した4チームが決定した。
川越東 22-0 熊谷工業
前半2分、15番・小野寺将大選手のトライで7点を先制した川越東は、コンタクトエリアで優位に立つ。
熊谷工業も6番・佐藤陽翔キャプテンを中心に力強さを発揮したが、1トライが遠かった。
今季3冠中の川越東が、まずはベスト4へと進出した。
熊谷 34-36 深谷
逆転劇を制したのは深谷だった。
前半2分、まずは深谷が12番・飯塚祐真バイスキャプテンのPGで3点を先制すると、6分後には熊谷3番・榊原洋太郎選手が押し込んで5点を返す。
その後テンポよく2トライを取り切った深谷だったが、負けじと熊谷も前半終了間際に2連続トライ。
17-17の同点で前半を折り返した。
後半も深谷が最初のトライを奪ったが、持ち前のゲームメイク力を発揮し一気に主導権を握ったのは熊谷。
12番・松本賢志郎キャプテンのインターセプトに8番・ルナ仁鼓バイスキャプテンの縦突破からのトライ。
9番・中野力選手が繰り出した、右足アウトサイドでの裏へのグラバーキックもチャンスを呼び寄せた。
一時は31-22と熊谷が9点のリードを得る。
しかし、後半24分に5番・馬場健太キャプテンのトライで希望の糸を手繰り寄せた深谷は、2点差へと一気に迫った。
後半ロスタイムは2分、とアナウンスが流れた後半30分、熊谷は15番・𠮷越快選手のPGで3点を追加し34-29と5点差を開くと、ディフェンス勝負に出た。
しかしリスタートキックオフを熊谷がノックオンしてしまうと、深谷はそこで得たマイボールスクラムからラストアタックへと転じる。
これまで磨いてきた深谷らしいスピードのあるボールを動かすラグビーでギャップを生み出せば、最後は11番・原田壮真選手が左サイドを走り込んだ。
34-34、同点のトライ。
同トライ数、同コンバージョンゴール数、同PG数と、これが決まらなければ抽選となる運命のコンバージョンゴールを託されたのは、深谷のバイスキャプテン・飯塚選手だった。
15番・須永天万選手が「お前なら絶対に決める」と大粒の涙を流しながら気持ちを伝えれば、右足をしっかりと振り抜いた。
ボールは、Hポールの真ん中を通る。34-36。
ラスト2分での逆転劇を制した深谷が、準決勝進出を果たした。
慶應志木 21-12 本庄第一
先制トライは本庄第一。12番・加藤唯斗選手が抜けてグラウンディングすれば、7点を手にした。
0-7で折り返した後半、立て続けにトライを奪ったのは慶應志木。
モールからの機を見たバックス展開で3トライを奪うと、勝負あり。試合終了間際に本庄第一も1トライを返したが追いつかず。
21-12、慶應志木がベスト4へと歩みを進めた。
浦和 21-28 昌平
浦和は大応援団の声援を背に、伝統のモールからサイドアタックで連続トライを手にする。
21-14と浦和の7点リードで前半を終えた。
しかし後半はディフェンディングチャンピオンの昌平がモールを対策。ボールを動かせば一気に取り切る昌平、後半に2トライを巻き返し21-28。
昌平が4強入りを果たした。