試合概要
第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会 決勝
【対戦カード】
桐蔭学園高等学校(神奈川・2大会ぶり21回目)8-5 東福岡高等学校(福岡・24大会連続34回目)
2024年1月7日(日)14:05キックオフ
【場所】
花園第1グラウンド
試合結果
桐蔭学園 8-5 東福岡
手に汗握る攻防、との表現ではいささか物足りない。
ラストワンプレーが60分間続いた、そんな決勝戦だった。
前半8分20秒過ぎ。
東福岡がペナルティを得ると、タッチラインを狙って蹴り出したボールがノータッチに。
桐蔭学園がボールを確保し、逆サイドに振って4番・中森真翔選手が走った所から続いた23フェーズ。
途切れることのなかったプレーは、なんと4分にも渡った。
前半13分、桐蔭学園15番・吉田晃己選手のペナルティゴールで均衡は破れる。
前半24分には桐蔭学園がゴール前まで攻め込んだ。
一度はブレイクダウンで東福岡がボールを奪い返したが、ボールを逆サイドへと繋ぐ中でミスは生まれる。痛恨のノックオン。
逃さず先に拾い上げたのは、桐蔭学園11番・田中健想選手。
走り切れば、ファーストトライを決めた。
8-0と桐蔭学園のリードで折り返した後半、ポゼッションを回復させた東福岡が反撃に出た。
ボールを横に動かしながら掴んだチャンスは後半16分。
No.8高比良恭介キャプテンが右サイドで前に運んだボールを、最後は12番・神拓実選手がトライ。
8-5と、1プレーで逆転できる射程圏内へと入った。
その後は一進一退の攻撃が続く。
桐蔭学園LO中森選手がゴールラインを越えたかと思えば、東福岡6番・松崎天晴選手がタックルに入り14番・ 深田衣咲選手が絡む。9番・利守晴選手が下に入り込めば、ヘルドアップ。
東福岡、危機を脱する。
試合終了間際、攻め込んだのは東福岡だった。ラインアウトから攻撃権を得る。
止めるは桐蔭学園。No.8城央祐キャプテンが絡んだ。
ラストチャンスを狙った東福岡は、続く5mマイボールラインアウトから8番・高比良キャプテンを鋭角に切り込ませる。
だが、これでもか、と刺さった桐蔭学園のディフェンス。
決死の守りをみせれば、ゴールラインを割らせなかった。
レフリーと残り時間を確認しながらボールを蹴り出せば、響いたノーサイドの笛。
互いにわずか1トライずつの、8-5。
たった3点の差を守り切った桐蔭学園が、3年ぶり4度目の日本一に輝いた。