基礎の下の信頼を有する國栃「今年は勝ちにこだわる」。決勝は『律』する桐蔭学園との対戦へ|令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会 準決勝

準決勝 第2試合

桐蔭学園×國學院久我山

桐蔭学園高等学校(神奈川県第1代表)64-28 國學院大學久我山高等学校(東京都第1代表)

ラインアウトからのトライを皮切りに、3連続トライは桐蔭学園。

前半13分までに21-0と引き離した。

國學院久我山の反撃は前半18分。

敵陣5mでのラインアウトモールが崩れた所、ラックサイドに飛び込んだのは2番・笠井大志選手。

21-7と14点差に詰めた。

しかしその後も桐蔭学園は攻撃の手を緩めない。

前後半合わせて10トライ。

2番・堂薗尚悟選手、14番・草薙拓海選手がチーム最多となる2トライずつを奪った。

國學院久我山もキックチャージから21番・大西空選手がトライを決めるなど合計4トライを決めた、それ以上に取られてしまった。

64-28。

桐蔭学園が関東新人大会決勝戦へと駒を進めた。

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桐蔭学園

連覇の懸かる桐蔭学園。
「先輩たちが築き上げた歴史を、絶やさず繋いでいけるように」と、今大会へ挑んでいる。
これが関東新人大会3試合目。徐々に、桐蔭学園として在るべき基準への手応えを感じ始めた。
だが、もちろん満足はしない。
藤原秀之監督が「(造船途中の船に)穴が空きまくっている」と言えば、今大会ゲームキャプテンを務める古賀龍人選手も「花園を経験した身としては、花園行ったらすぐに終わるレベル」と客観視する。

古賀選手は、主戦場をウイングからフルバックに移した。今季バイスキャプテンを担う
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今年のスローガンは『律』に決まった。
振り返れば昨季、全国優勝を果たしたチームでさえ、シーズン半ばまでは反則を取られることも多かった。
強固な個が揃った昨季ですら、規律を守り続けることで花園の大優勝旗を手繰り寄せることができた。
「守ることを守らなきゃ、全国優勝はできない。だったら自分たちはなおさら、そういう基本的な所を完璧にしていかなければ勝てないと思いました。(古賀バイスキャプテン)」
自らを律し、チームを律す。
進む方向性は固まった。
だがこの日、与えられたペナルティ数は対戦相手よりも1つ多い、5つ。
ペナルティからピンチを招く場面もあり「まだまだ、全然です」と、古賀バイスキャプテンは及第点は口にしない。
今はまだ、自分たちのやりたいことがようやく浸透し、理解し出した所。
個々の役割理解度が向上すれば、またステージの上がった桐蔭学園のラグビーが見られるはずだ。

身振り手振りを交えながら周りとコミュニケーションを取る古賀選手。「花園を経験している選手は少ない。キャプテンの申(驥世)もベンチ。自分がどんどん発信して、試合を進めていかないと」とその理由を語る
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決勝戦は、2年連続で國學院栃木と相まみえる。
「(國學院)栃木さんとできる。強いチームとできる」と藤原監督は喜んだ。
花園で異彩を放った申キャプテンは、今大会これまでベンチに控え続けている。「大阪桐蔭戦あたりは結構ハードワークしていましたから(藤原監督)」と、激闘からのコンディション回復に専念中。現時点で「90%ぐらい」という回復率を、より100%に近づけてから戦列復帰させる予定だ。
申キャプテンの分まで、と言わんばかりに「今大会相当ハードワークしています」と藤原監督が称するのが、No.8新里堅志選手。特段の役職を与えずとも、ナチュラルにチームをリードできる存在感は抜群である。
またスクラムハーフは「劣勢のボールでも捌ける」という1年生の竹山史人選手が準々決勝に続き先発出場。
信頼を勝ち取っている。
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