2浪に柔道部出身、NZ帰りまで。多様な人材を擁する早稲田が、2年ぶりに新人早明戦を制す|新人早稲田×新人明治

試合概要

【対戦カード】
新人早稲田×新人明治

【日時】
2024年6月1日(日)12:00キックオフ

【場所】
早稲田大学上井草グラウンド

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試合結果

早稲田:エンジジャージー、明治:グレージャージー

早稲田大学 33 – 24 明治大学

毎春恒例の『新人早明』は、入学したばかりのフレッシュマンたちが迎える最初の早明戦だ。

出場するのは、主に大学1年生。

この日のスターティングメンバーには、早稲田大学に15人、明治大学に10人の1年生が並んだ。

最初にスコアを動かしたのは早稲田だった。
マイボールラインアウトをしっかり獲得すると、7番・牧錬太郎選手(桐蔭学園出身)、8番・城央祐ゲームキャプテン(桐蔭学園出身)らが体を当てる。
タッチライン際までボールを運び、振り戻した所で10番・島田隼成選手(修猷館/Mt Albert Grammar School 出身)がロングキックを蹴り込むと、50:22を避けたい明治はボールをタッチに出さず内に叩いた。
そこに走り込んだのは、14番・山下恵士朗選手(早稲田佐賀出身)。値千金、ファーストトライを奪った。
早稲田が5点を先制する。
続く得点も早稲田。
前半も10分を過ぎた頃、自陣でボールを持った早稲田は7番・牧選手が絡まれながらも簡単には倒れず、時間と人を使ってしっかりとラックを形成する。
順目にボールを振ると、個人技で突破したのは15番・植木太一選手(関東学院六浦出身)。
およそ50mを走り抜き、トライを決めた。
SO島田選手のコンバージョンゴールも成功し、12-0とリードを広げる。
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一方の明治は、12番・白井瑛人ゲームキャプテン(桐蔭学園出身)がゲインメーターを稼げば、FWは相手ボールスクラムをまくった。
No.8中村つぐ希選手(目黒学院出身)がスクラムからの持ち出しでチャンスメイクもしたが、取り切れない。
ゴール前5mからのラインアウトモールでも、早稲田8番・城ゲームキャプテンに絡まれ相手ボールに。
どれだけゴール前でフェーズを重ねようとも、早稲田の強く粘りあるディフェンスを前にこじ開けられず、スコアして自陣に戻ることができなかった。
前半30分を過ぎた頃。
明治が自陣でアタックするが、疲れが見え始める。いくらかテンポダウンした。
するとその姿を目にした早稲田8番・城ゲームキャプテンは「(相手が)疲れてるぞ、上げるぞ!」と仲間に声を掛ける。
その声に呼応したかのように、早稲田陣はディフェンスで前に出れば、ボールをこぼさせた。
すかさずボールを拾い上げた早稲田は、タッチライン際でバックスが粘った後、内に振り戻せばFWが体を当て、最後は7番・牧選手が飛び込んだ。
19-0。
この日最大となるリードを得た。
ノースコアでは折り返せない明治は、前半終了間際、12番・白井ゲームキャプテンが強い体幹を活かした個人技で相手ディフェンスを交わし、トライ。
10番・仲間航太選手(3年生)のコンバージョンゴールも成功し、7点を返して前半を折り返した。
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19-7で迎えた後半、最初にスコアしたのは明治だった。
ラインアウトから繋ぎ、10番・仲間選手が取り切る。
コンバージョンゴールも自らで成功させ、19-14。後半10分、反撃ののろしを上げた。
そのわずか3分後、またしてもトライは明治。
右のタッチライン際で11番・大和哲将選手(佐賀工業出身)が抜けると、ボールを受けた13番・大沼隼人選手(2年生)が走り切る。
19-19、ついに同点へと迫った。
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このまま明治が一気に主導権を握るか、と思われた。
だがディフェンスに立ち返る強さのあった早稲田。またしてもブレイクダウンでボールを奪い返すと、すぐさまオープンサイドにボールを開く。
1番・杉村利朗選手(東福岡出身)が前に出ながらオフロードパスを放れば、受けた2番・田中健心選手(桐蔭学園出身)がそのまま真っ直ぐ走り切ってトライ。
10番・島田選手のコンバージョンゴールも成功し、26-19と再びリードを得た。
負けられない明治は後半24分、右サイドを走り抜いたSO仲間選手が再びトライを決める。
残念ながらコンバージョンゴールは外れ、26-24。しかし1つの得点で逆転できる、2点差へと迫った。
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運命のラストクオーター、引き離したのは早稲田だった。
自陣でタックルに入った早稲田12番・藤井雄士選手(札幌山の手出身)。相手にボールをこぼさせると、いち早く早稲田の選手たちがボールに飛び込んだ。
そのまま左サイドにボールを振れば、タッチライン際を縦に真っ直ぐ走り切った15番・植木選手。
スピードだけでディフェンダーを振り切り、ダメ押しトライを挙げた。
残り時間も少ない中、明治も最後までトライを狙ったが、最後は早稲田2番・田中選手がジャッカルで締める。
味方がタックルに入った瞬間に「ここは自分が行こう」と手を伸ばした。
最終スコアは、33-24。
早稲田が、2年ぶりに新人早明戦を制した。

「この新人早明を糧にどんどんステップアップしていきたい(早稲田HO田中選手)」
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