Aブロック決勝は、國學院栃木×桐蔭学園に「明日は根性バトル」|第72回関東高等学校ラグビーフットボール大会

②13:30@熊谷ラグビー場Aグラウンド
目黒学院高等学校(東京)19-24 國學院大學栃木高等学校(栃木)

終始、試合をリードしたのは目黒学院だった。

前半3分、No.8ロケティ・ブルースネオル選手がトライを奪うと、15番・中村理応選手のコンバージョンゴールも成功し7点を先制する。

前半6分には國學院栃木2番・齋藤丈太郎選手が右中間にトライを決めたが、コンバージョンゴールは外れ7-5。

前半終了間際にはラインアウトのボールがこぼれた所、飛び込んだ目黒学院がそのままトライに結び付ける。4番・フィッシャー慶音選手が左隅にグラウンディングした。

14-5と目黒学院の9点リードで折り返した後半、反撃するは國學院栃木。

15番・永沢拓夢選手、14番・井戸川ラトレル選手の連続トライ14で14-17とこの日初めてのリードを奪ったが、しかし直後のキックオフからトライを取り切ったのはまたしても目黒学院。

No.8ブルースネオル選手のトライで19-17と再逆転。

このまま試合が終わるかと思われたが、國學院栃木は最後に底力を見せる。

7番・加藤成悟選手がディフェンダーを引きずりながらインゴールに飛び込み、再々逆転。

19-24で、國學院栃木が2年連続のAブロック決勝進出を果たした。

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國學院栃木

「初戦なんだから。連戦だと、心の疲れが出る時もある。でも25分ハーフの初戦。自分たちのミスから、負け試合ですよ。よくひっくり返したね。こういうのを『すごい勉強』っていうんだよね。勝ったからこそ言える、勝って反省。反省材料が十二分にあります」

吉岡肇監督は「負けたと思った」と口にした。

4番・笹本直希キャプテンは試合後、直立不動。一切の笑顔を見せなかった。

「試合の入りを大事にしましたが、自分たちのミスで相手に流れを持っていかれてしまった。コクトチの軸であるディフェンスの意識が欠けている部分がありました」

それでも逆転したこと。勝ち切ったことは、自力が備わった証拠でもある。

「関東新人大会で優勝して、選抜まで1度も負けなし。選抜で初めて負けを経験して、サニックスワールドユースでは世界を経験しました。全国選抜2位の石見智翠館の強さも実感しました。自力がついてきたかな、とは思いますが、全然まだまだ」

2年生エース・福田恒秀道選手はサニックスワールドユースで負傷し、今大会はメンバー外。だからこそ笹本キャプテンは「2年生に頼っていた分、しっかりと3年生が軸となるチームに仕上げていきたい」と奮起を促した。

次はいよいよ、関東王者決定戦。昨年のリベンジであり、関東新人大会から続く『関東連覇』を狙う。

「関東大会で優勝することで、花園でのAシードを掴み獲れるチャンス。関東新人大会のように楽なゲームではないと思いますが、コクトチのタックルを決めて、桐蔭学園を倒したい。このビッグチャンスをものにしたいと思います」と硬派なスキッパーは表情を引き締めた。

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目黒学院

関東新人大会チャンピオンを追い詰めた。ビッグゲームだった。

だが、竹内圭介監督に笑顔はなかった。

「どこでラグビーをするか。コクトチさんの方が一枚も二枚も上手でした。なかなか敵陣に行けなかったし、(目黒学院の選手たちには)ポジションスキルがなさすぎる。それぞれのポジションがやらなきゃいけないことが、全くできていなかった」と辛口の評価を与えた。

「ごまかし、でしょうね。全然できてない。負けるべくして負けています」


前半21分、4番・フィッシャー選手のトライで國學院栃木を引き離した

それでも、善戦。収穫はある。

「関東チャンピオンに対して、できた部分もあった。そこは評価できる所です。ただ、私生活含めた準備が全くなってない」

厳しい表情を、最後まで崩さなかった。

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【2日目】

14:30@熊谷ラグビー場Aグラウンド
桐蔭学園高等学校(神奈川)×國學院大學栃木高等学校(栃木)

14:30@熊谷ラグビー場Bグラウンド
昌平高等学校(埼玉)×目黒学院高等学校(東京)

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