未来の自分へ ~世界への扉を開いたU20日本代表たち【FWバックファイブ編】|ワールドラグビーU20トロフィー2024

フランカー、No.8

FL 亀井秋穂

ラインアウトのメインジャンパーである亀井選手。

U20スコットランド代表戦が始まるとすぐに、綿密に分析されていることが分かった。

「プレッシャーを感じました」

ラインアウトは取れるだろう、という想定のもと準備していたアタックプラン。

得点源と位置付けていたからこそ、クリーンキャッチできなかった場合の攻撃が難しくなった。

ラインアウトに飛ぶスピードには、自信をつけることができた今大会。

U20スコットランド代表との試合では、エッジでボールを受け取り、走り切ってのトライも決めた。

「嬉しかったです」

一方で課題は、継続してフィジカル強化。そしてラインアウトのサインチョイスに、ブレイクダウンスキル。

「泥臭く、ハードワークできる選手になっていきます」

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今大会のテーマ

『優勝』

チーム目標と同じく、個人テーマも優勝を掲げた。

だからこそ今できることは、可能な限りの最高順位を目指すこと。

「ウルグアイを倒したいです」

未来への誓い

『悔しい経験を絶対に忘れない』

日本に帰っても引き続き、ハードワークすること。

もちろんウエイトトレーニングも。体重だって、増やす。

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FL 川越功喜

U20スコットランド代表戦を終えた第一の感情は「悔しい」だった。

なんどもタックルに入った。

次から次に体を当て、見る者を「ここでもまた川越か」と思わせた。

良いタックルを決められたところは良かった。

だが、相手がずらしたアタックに対しての対応ができなかったことが悔やまれる。

「一回、ゲインを許しました」

一度たりとも、許せるものではなかった。

「絶対負けへん、が信条です。絶対に勝つ」

それが伝わるプレーだからこそ、大事な試合での先発を託された。

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今大会のテーマ

『優勝』

だが優勝できなかった。

もっと強くならなあかんな、と思った。

体も小さいから「もっと体重も増やさなあかんな」

現在、88㎏。

目指すは100㎏の大台だ。

未来への誓い

『もっと強くなる』

それ以上でも、それ以下でもない。

もっともっと、強くなりたい。

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FL 太安善明

U20スコットランド代表戦が終わった後の、メディア対応時のこと。

僅かばかり、言葉を詰まらせるシーンもあった。

だが、決して涙は見せない。

泣く姿は、見せたくない。

それは、このチームのキャプテンだから。

「キャプテンとして、泣くのはまだ早い。大会は終わっていません」

天理高校時代もキャプテン。

花園準決勝で敗れた時も同様に、グラウンド内でもメディアインタビュー時にも、一粒の涙も零さなかった。

全てを終え、自身の感情と向き合った。

一方で天理大学の1年生だった昨季、大学選手権で帝京大学に敗れるとすぐに涙は溢れました、と笑う。

「キャプテンがすぐに泣いてしまったら、しまりが悪いですよね」

生粋のキャプテンだった。

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今大会のテーマ

『勝ちたい』

キャプテンだからといって、特別なことをするのではなく、ひたむきにプレーする。

タックルにも一生懸命。

「言葉が苦手。泥臭さで頑張ろう」を掲げ、まずは「勝ちたい」をひたすらにつきつめたU20日本代表としての時間だった。

このチームで戦う、最終・U20ウルグアイ代表戦。

「自分たちの弱みをしっかりと受け入れて、やるべきことを全てしっかりと出せれば、またチームはまとまれる。このチームは勝てる」

力強い言葉を、仲間に託した。

未来への誓い

『天理大学でもう一度優勝』

まずはスタメンを勝ち取ること。

そしてその先に、もう一度優勝を。

「あの(大学日本一になった)すごい時代ぐらい、優勝に貢献できるような存在になりたいです」

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FL 大川虎拓郎

東福岡高校の全国優勝キャプテン。

高校日本代表としてU19アイルランド代表に勝利を収めたときのキャプテン。

それでも、最大のターゲットであったU20スコットランド代表戦ではメンバー外だった。

「しょうがないです。実力です」

自身の課題は、判断にある。

フル出場を果たしたU20サモア代表戦でも、ボールキャリー、そしてセカンドマンの仕事量も足りていなかった。

「大久保HCから指摘されました。自分でも納得しています。自分でも悪かった、と思っていたことでした」

これまでのラグビー人生で、要の試合に出場できないことはなかった。

「初めての経験でした」

正直に言えば、消化はしきれていない。

だがU20スコットランド代表戦をベンチから見て、納得できた。

「自分だったら(ここまで)できなかったな、という部分がありました。悔しかったですが、でも受け入れざるを得ないシーンを、試合の中で見ました」

日本に帰って、また一から頑張ろう。

気持ちを切り替えた。

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今大会のテーマ

『自分のプレーに自信をつける』

大会をとおして「まだまだ」だと感じた。

世界と戦う以前に、国内とのライバルに勝ち切れていない。

「こっちに来られて良かったです」

自らの弱い部分を強くしなければ、と次を見据える。

未来への誓い

『忘れるな。二度と経験したくない』

ベンチから試合を眺めた、初めての経験。

目の前で行われているU20スコットランド代表との試合を見て「出たかった」とやっぱり、思った。

「そのために準備してきたのに出られなかった。最後の詰めの甘さがあったと思います。U20サモア代表との試合でしっかりとしたプレーを見せられていたら、試合に出られるチャンスもありました。でもそこで見せられなかった自分自身の力のなさを感じたし、逆にしっかりと調整した川越(功喜)や(𠮷川)大智は、最後の最後に勝ち取った。競争に負けたこと、理解しています」

だから、力をつけたい。

この悔しい経験を、絶対に忘れない。

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No.8 𠮷川大智

𠮷川選手がピッチに立つと、僅かに温度が上がる。

大きな声で、手を叩きながらエナジーを注入した。

「途中出場のブースターとして、後半から盛り上げることが自分の役割。元気を意識していました」

意識し、声を出し続けた。

強みはフィジカルにある。

自身の軸であるからこそ「相手がデカくても、どんだけ強い相手でも、ビビらず正面から当たりにいくことを大事にしています」

U20スコットランド代表戦でも、ボールを持てば当たった。

「もっと(スコットランドと)やりたかったな、と思いました」

高校時代、花園出場経験はない。

高校日本代表だったわけでもない。

だが気付けば、U20日本代表に欠かせない選手となった。

「実績もなにもない、ただの『ぽっと出』です。大学もめちゃくちゃ強いわけではありません。その中でも頑張ればここまで来れるんやな、って思っています」

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今大会のテーマ

『フィジカル』

強み。得意。自身の全て。

好きなフィジカルを活かすプレーを、最終戦でもやり切りたい。

未来への誓い

『大学選手権出場』

U20スコットランド代表戦。

後半からしか出場できなかったことが悔しかった。

大学に戻ったら、近年出られていない大学選手権出場に向け「頑張ります!」

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