未来の自分へ ~世界への扉を開いたU20日本代表たち【BKバックスリー編】|ワールドラグビーU20トロフィー2024

フルバック

FB 竹之下仁吾

U20スコットランド代表戦を終えた夜。

なかなか寝付けなかった。

「眠たくならなかったです」

試合が行われたのが、夜遅かったことも起因する。初めての経験だった。

10-46でスコットランドに敗れた。

バックスにミスが続いたことが、大きな敗因と捉える。

「ハンドリングエラーに、いつもより少しラインが浅かった。ちょっとしたことが、最後外側でのミスに繋がりました」

上手くいかないであろうことを想定し、切り替えるための準備もした。ハーフタイムには「もう少しシンプルなサインを使おう」との話もあった。

それでもミスで終わってしまった。

「切り替えが難しかったです」

今大会、バイスキャプテンを務めている。

「トークは(SO伊藤)龍がしています。気付いたことがあれば自分の意見を出そうとも思っていたのですが、最初の2試合、自分自身が全然良くなくて。まずは自分を立て直そう、と自分のことで精いっぱいでした」

良いプレーをしたい、という欲が生まれた。

アピールしたい、という欲が出すぎで空回りしてしまったのだという。

エディー・ジョーンズ日本代表HCからの評価を大久保HCから伝え聞いたのは、数か月前のこと。

「エディーさんが褒めてくださっている、とおっしゃって頂きました。パシフィック・チャレンジで14番として出場した時の運動量、そして13番もできること。『エディーさんも見てくださっているから頑張れ』と言われました」

名前が挙がっていることが嬉しかった。

ちょっとでも印象に残っているのであれば頑張ろう、と無意識の意識が働いたのかもしれない、と口にする。

「(同い年で同じポジションの矢崎)由高が日本代表の15番で出ています。遠征前の直前合宿で、みんなに意気込みを話すタイミングがあったのですが、そこで僕は『由高がいなくてもチームを勝たせる』と宣言しました。ちょっと空回りしちゃったかな」

居てもライバル。居なくてもライバル。

「(矢崎は)キャップホルダーなので遠い存在になってしまいましたが(笑)由高がいたから、頑張れています。負けたくないな、とも思っています」

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今大会のテーマ

『積極的にチャレンジする』

世界と戦えるチャンス。

積極的にチャレンジしたいし、絶対に成長して日本に帰りたい。

未来への誓い

『楽しむ』

第1戦、2戦を終え「楽しめていない」と感じたからこそ、大舞台を楽しまないといけない、と学んだ。

ミスを考えすぎてしまった節も、どこかにあった。

「U20スコットランド代表戦では、ミスを恐れずに楽しむことだけを考えて挑もう、と思っていました。そう考えたら、結構体も軽くなって。ウォーミングアップでも良い感じに動けました。メンタルの部分で一つ、成長することができた大会でした」

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