初めての『ラグビー部員だけ』で迎えた全国選抜。城東の『チームを変える』覚悟

初めての『ラグビー部員単独出場』

徳島県にある城東高校ラグビー部。

県立の進学校ながら、ここ7大会連続で全国高校ラグビー大会、通称『花園』に出場している。

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埼玉県熊谷市で開催される全国高校選抜ラグビー大会に出場するのは、今年で5度目だった。

選抜大会は毎年3月に開催されるため、1年生の新入部員なしで戦わなければならない。

県立高校の城東にとって、新・2年生、新・3年生だけで1チームを結成するのは至難の業だった。

過去4度は全て、他部から応援選手に来てもらう。テニス部にハンドボール部。

奇しくも城東が初めて選抜大会に出場した時のキャプテンが、現在城東高校ラグビー部で部長を務める三木風芽氏だった。

「助っ人選手がいた時、というのは、ラグビー部員が1.5倍の仕事をしようとしていて。それはそれで良いチームでした。でも今は、2・3年生だけで26人。これまでで一番、元気です。人数が多くなった分、エナジーをもって選抜大会に来られました」と喜んだ。

初めてラグビー部員だけで選抜に出場した春。

ベンチには、交替選手が豊富に並んだ。

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『チェンジ』に込める次への進化

城東は現在、次のステップに進むべく試行錯誤を重ねている。

選抜大会では、コンタクトが生じた地点から相手に前に出られてしまっていた。そこを止めることができれば、より良いチームになることが浮き彫りとなる。

「1人目、2人目のファイトで勝つことが重要になってくる(三木部長)」ことを学んだ。

今季の城東には体格の良いフロントローも揃うが、しかし全国の強豪校に比べたらまだまだ小さい。

その分、1人ひとりの戦う姿勢を求めようと、ベンチからは『バトル』の声が度々響いた。

今年、城東が掲げたスローガンは『チェンジ』と『ノーリミット』。

チェンジには「自分自身が変わり、城東のラグビーを変える」との意味を込めた。

ノーリミットには「限界を超える」との意志を表す。

高校日本代表候補であり、昨季のU17日本代表でもあるCTB/FB小野晏瑚キャプテンは「個の強さが足りない。1対1の体重にスキル、強さをもっと鍛えていきたい」と誓った。

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昨年、花園で名護に敗れた。

当時のチームは、15人中10人が下級生。今年は『経験豊富なチーム』へと生まれ変わったからこそ「今までなあなあにしていた所を変えなければ」とスローガンに挙げた『チェンジ』。

悲願である花園2勝に向け『チームを変える』を目指す城東高校ラグビー部。

1年生も入部し、選手層が厚くなった今。

「応援されるチームになりたい」と、夏の全国7人制大会へと向かう。

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