2024年度の関東大学ラグビー対抗戦が開幕した。
各チームのラグビーが確立する秋、チャレンジの秋を追う。
試合概要
関東大学対抗戦Aグループ 第5節
【対戦カード】
明治大学×立教大学
【日時】
2024年10月12日(土)14:00キックオフ
【場所】
太田市運動公園陸上競技場
試合結果
明治大学 57 – 15 立教大学

Pick Up Meiji
国立には9番で
今季4戦続けてのメンバー入りとなったのは、SH田中景翔選手。
大学2年目にして紫紺のジャージーを掴んだスクラムハーフは、4戦中3試合でトライを決めている。
この日も後半27分、抜け出した19番・物部耀大朗選手からボールを受け取り、ポール真下に飛び込んだ。
「サポートもハーフの仕事だと思っています。毎回、サポートに行くことを意識しています」
ディフェンスも光る。
3連続タックルに入るシーンもあれば、「狙えそうなところが何個かあった」とジャッカルも決めた。
紫紺をまといプレーすることも板についてきた2年目。
「あとは9番で出場することを目標に頑張ります」
同世代には、日本代表合宿に召集されているスクラムハーフが2人もいる。
だからこそ、遅れを取るわけにはいかない。
「国立には9番で出ます!」と誓い、次の戦いへと向かった。
明治でのフルバック歴は2週間
高校2年生以来となる15番をつけ、試合に出場したのは萩井耀司選手。
前節・日本体育大学戦を終えてからのわずか2週間で、フルバックの練習に入った。
「試合登録メンバーが23人。複数ポジションができた方がいいし、高校時代にフルバックをやったことがあったから」と後足を踏むことなくチャレンジ。
もちろん本心では「10番がいい」と言いながらも、出場機会を求めた。
前半はフルバック、後半はスタンドオフとしてピッチに立てば、運動量高く駆け回る。後半にはプレイスキッカーも務めた。
複数ポジションを高レベルでプレーする重要性。
ユーティリティ性を身に着ける、秋を深める。
自分がやっていないことを相手にさせるわけにいかへん
2度、横たわる選手に手を差し伸べた。
1度目はチームメイトのFB萩井選手が足をつった時。
2度目は、対戦相手の1年生が痛めた時。
迷わず誰よりも真っ先に手を伸ばしたのは、明治大学の第101代主将・木戸大士郎選手だった。
理由を問うた。
「一番近くにいたんで」
シンプルに答える。
「人ととして見捨てるなんて、そんな。あんまり意識してやったわけではないです」
「もし自分が足をつった時に、周りの人が伸ばしてくれへんかったら、痛いし悲しいじゃないですか。自分がやっていないことを相手にさせるわけにもいかへんので、自分がやっています」
キャプテンだから、ではない。
ラガーマンだから、でもない。
人として、だからだ。
明治大学の主将たる姿も板についてきた木戸キャプテン。
春から比べるとチームは大きく進化したラグビーを見せているが、しかし目指す完成形には道半ばだという。
「まだまだ成長しなければいけない」と表情を引き締め、日本一奪還を目指し3週間後の筑波大学戦へと歩を進めた。
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