目黒学院、7トライを決め優勝「このチームでまだラグビーができる」。成城は12年間のラストゲームに涙|第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会東京都予選 第1地区決勝

目黒学院

試合終了を告げる笛が鳴ると、あちらこちらでガッツポーズが空に舞った。

「勝てて嬉しい。このチームでまだラグビーができることを嬉しく思います」と話すは、今季目黒学院の主将を務める石掛諒眞キャプテン。

決勝の相手は好ランナー揃う成城学園。

たった1人のプレイヤーに、流れもゲームも持っていかれる可能性を感じていたからこそ、ノーサイドの瞬間、選手たちは喜びを表した。

石掛キャプテン、そして竹内圭介監督は60分間を振り返って、声を揃える。

「練習でやってきたことが出せた試合」だと。

徹底してディフェンスで圧力をかけること。

最初の10分は、敵陣に入ってゲームを組み立てること。

夏の合宿を終えた9月ごろから「選手たちの中に動きとして根付くようになった」(竹内監督)というプレースタイルが、10月の中部大春日丘遠征を通じて仕上がった。

どの時間帯に、どこのエリアでどう戦うのか。

意識を徹底させて戦えば、中部大春日丘と光泉カトリックから連勝。手応えを掴んで迎えた、東京都予選決勝だった。

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花園での目標を問われた竹内監督は「いつだって日本一を狙っている」と断ったうえで、断言する。

「春、到達した所までは最低でも行かなきゃいけないなと思っています」

春、とは全国選抜大会。

ベスト8に入ったその成績を超えるチャレンジへと向かう。

「今日の試合で見えた課題をしっかりと見直して、花園に挑みます」(石掛キャプテン)

「反則も多かった。精度高く、1ヵ月半準備していきたいです」(竹内監督)」

感謝の涙

岩崎ヴィージェー純選手。

チームではバイスキャプテンを務める、明るく責任感の強い男が、涙を流した。

「今年のチームは、上手くいかない時間の方が長くて。(全国選抜大会で)ヒガシ(東福岡)に勝った後、練習試合で負けが続いたんです。本当に、しんどい時間が長かったので。一つ、区切りとして花園を決められたことが本当に嬉しいです」

だからこそ、ファーストトライを自らの手で決められたことが嬉しい。

「決勝の舞台で、良い形で最初のトライをとれた」とよろこぶ。

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バイスキャプテンとして、声でチームに問いかけ続けた1年間。

まとめるのが難しい時期も多くあったが、一つの目標に向かって目黒学院でラグビーをすることが楽しかった。

石掛キャプテンとは2人で、たくさんチームのことを話し合ったという。

ぶつかったことも、もちろん数えきれない。

それでも「2人で一緒にやってこれて、本当に良かったなと思います」

透き通った涙を零した。

「みんなで決めた、花園行き。昨年を超える戦いを、全員でやりたいと思います」


右手首には「感謝」の2文字をしたためた

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