U17関東ブロック、繋ぐラグビーで6年ぶりの日本一へ「楽しんで、日本一を目指す」|KOBELCO CUP 2025

8月1日に長野県上田市菅平高原・アンダーアーマー菅平サニアパークで開幕した、KOBELCO CUP 2025第21回全国高等学校合同チームラグビーフットボール大会。

2019年以来の優勝を目指すU17関東ブロックは、大会1日目に予選リーグAブロックを戦うと、中国ブロックを相手に38-21、四国ブロックを相手に54-5で勝利し、見事2連勝。

大会最終日の決勝リーグ・カップ戦へと駒を進めた。

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大会初日、最もオフロードパスを繋いだチームは関東ブロックだろう。

個のスキルの高さで締まったディフェンスを見せれば、アタックでは自由に動き回った。

今大会の主将を務める、HO木俣蒼司郎選手(桐蔭学園2年)は言う。

「サポートプレイヤーの寄りも早かった。それをみんなが意識せず、無意識でできていました」

率いる廣瀬慎也監督も言葉を続ける。

「できるだけ相手の裏に出ること、あとはシンプルに良いキャラクターがいかに前に出るか、ということを昨年に引き続き意識していました。アタックではできるだけ早く前に出ることをポイントに準備していたので、繋ぐことができた」と説明した。

実はU17関東ブロックが前回優勝した2019年の時も、オフロードで繋ぐラグビーの末に掴んだ優勝だったという。

「ヒットだけでなく、繋ぐ意識は関東ならではかもしれない」と、佐藤健次(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)・青木恵斗(現・トヨタヴェルブリッツ)らが牽引した6年前を振り返った。


初戦・中国ブロック戦での2トライ目も秀逸だった。SO山本啓人選手(茗溪学園2年)からの内返しのパスに走り込んだ14番・飯泉敢太バイスキャプテン(早稲田実業2年)が仕留めた。

日本一を懸けた戦いは、のこり2試合。

2大会連続チャンピオン中の近畿ブロックと、2022年王者の九州との対戦が待ち受ける。

「自分たちは体が近畿や九州より小さいので、そのためにも一番走り続けること、接点で引かないことを意識していきたいと思います。これからはどれだけ1 つになれるかが大事。みんなの仲を深めて、集中して、みんなで体を当てまくって頑張っていきたい」と木俣キャプテンが気を吐けば、廣瀬監督も「チームになりつつある。しっかりリカバリーをして、楽しんで、日本一を目指して頑張ります」と誓った。


昨年キャプテンを務めた、桐蔭学園の1学年先輩・堂薗尚悟選手からは「とりあえず頑張れ」と送り出されたと笑顔を見せた木俣キャプテン

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裏MVP

廣瀬監督が「裏のMVP」と評した選手がいる。

1番・竹山暖和選手。

川越東高校の2年生、埼玉県勢としては2年ぶりにU17関東ブロックへと選出され「率直に嬉しい」と喜びを表した。

埼玉県は狭山市出身。

近所に狭山セコムラガッツのグラウンドがあったことで、幼稚園生の頃からラグビーに打ち込んだ。

ボールを持てば、必ず前に出る。身長174㎝、105㎏の体重を生かした体躯で強きボールキャリアーとなれば、セットプレーももちろん安定させ、予選リーグ2連勝に貢献した。

川越東高校からU17関東ブロック代表に選ばれたのは、竹山選手が初めて。

「頑張れよ」「力を見せてこいよ」と仲間からエールをもらいました、と嬉しそうに話した。

もちろん、正直に言えば最初はプレッシャーもあったというが「菅平に来たら楽しみになりました。全国大会に出るのも初めてなので、同い年の仲間と戦えることが楽しいです」と気持ちの強さをみせる。

迎える大会最終日。決勝リーグでも、チームを牽引する一押しを見せるつもりだ。

「埼玉を背負って。自分のプレーで、埼玉もここまでできるんだぞ!というところを見せて日本一になりたい」と誓った。

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