全国から高校ラグビー部が集う、夏の菅平高原。
8月10日(日)午前には、慶應義塾高校(神奈川県)が石見智翠館高校(島根県)と25分×2本で対戦。ともに1トライずつを奪い、同点引き分けに終わった。
慶應義塾ボールでキックオフすると、前半は互いの持ち味光る攻防に。
石見智翠館はエリアを取ってランナーが走り、スクラムで優位に立てば何度も敵陣深くまで攻め込んだ。
しかし立ちはだかったのは慶應義塾のディフェンス。個のタックルとチームディフェンスで、何度もトライラインを背負った攻防を守りきった。
そしてすぐさま、危険エリアをキックで脱出。やりたいことをシンプルに、意識と精度をもって遂行する力強さを見せる。
前半は、なんと互いにスコアレス。エリアもポゼッションも石見智翠館が圧倒したが、スコアさせない慶應義塾の集中力が発揮された。
後半は一転、キックオフ直後に試合が動く。ファーストラインアウトで慶應義塾がノックフォワード。すると、素早いトランジションで攻撃に転じた石見智翠館。
そのまま逆サイドに走り込めば、最後はフランカーが押し込んだ。コンバージョンゴールも成功し、7-0。
その後慶應義塾は3度、敵陣トライライン目前まで入り込んだ。しかし取り切れず。石見智翠館が昨季から引き継ぐ高レベルのディフェンスで、ペナルティを奪った。
「うまくいかないときある、大丈夫!一回落ち着こうバックス!」
慶應義塾にはそんな声も飛んだ。
そして、4度目の正直。試合終了間際にゴール前で数分をやり過ごすと、最後はスクラムサイドへと走り込んだ慶應義塾10番がトライゾーンまでたどり着く。
コンバージョンゴールも成功し、7-7。
強度高き一戦は、同点引き分けに終わった。