公立校対決を制したのは筑紫「率直に嬉しい」敗れた城東は「メンバー入りできなかった3年生に結果で恩返ししないと顔が立たない。申し訳ない」|第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会

試合概要

第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会 1回戦

【対戦カード】
福岡県立筑紫高等学校 33-5 徳島県立城東高等学校

【日時】
2025年12月27日(金)15:45キックオフ

【場所】
花園第1グラウンド

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試合結果

粘り強いディフェンス。簡単にはトライを許さない守備。

城東は、まずディフェンスで存在感を示した。

しかし、筑紫は一枚上手だった。

高校日本代表候補でもあるSO草場壮史キャプテンを起点に、縦に強いフォワード、センター陣を絡め、二の手、三の手と攻撃を重ねる。豊富なオプションで、城東の守備を揺さぶった。

城東も、9番・井颯太郎キャプテンのタックルからジャッカルを奪うなど応戦したが、攻撃が継続しない。筑紫の接点への強いプレッシャーに、ボールはこぼれ、モールも思うように前進できず、パイルアップに持ち込まれた。

筑紫の隙のなさが際立つ。前半から主導権を握り、連続で4トライを奪った。

城東の反撃は後半12分。ブレイクダウンでペナルティを獲得すると、続くラインアウトからモールを形成。最後はモールサイドを走った2番・近藤壮一郎共同キャプテンがトライを奪った。

一矢報い、流れを引き寄せたかった城東だったが、試合終了間際には筑紫14番・上友輔選手にトライを許し、ノーサイド。

33-5。

筑紫が2回戦へと駒を進めた。

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筑紫

「(現役生にとっては)初めて立つ花園の舞台で、思うようにプレーできない時間帯もありましたが、これまでやってきたことを信じて、最後までやり切ることができました。結果として勝てて、率直にうれしいです」

SO草場壮史キャプテンは、穏やかな笑顔で試合を振り返った。

城東対策は万全だった。

「ガツガツと前に出てくるディフェンスのチームだと思っていたので、そこに付き合わず、ボールを動かして攻めようと準備してきました」

前半25分、15番・谷川大揮選手が奪ったチーム3本目のトライは、その準備が実を結んだ場面だった。

「スクラムハーフがプレッシャーをかけてくると分析していました。そこをうまく突けたと思います」

それでも、相手への敬意を忘れない。

「城東さんのタックルは本当にすごかった。そこで何度も崩されました」

自ら仕留めたファーストトライも、大きな自信につながった。

「最初のトライは、絶対に自分たちの流れで取ろうと話していました。想像していた形でトライを取ることができて、『この試合はいける』と感じました」

次は、鬼門の2回戦。これまで6度花園に出場し、3度2回戦に進出しているが、いずれも2回戦での白星はない。

筑紫史上初めての花園年越しを懸けた一戦。

12月30日(火)12時、第1グラウンドで聖光学院と対戦する。


試合後、観戦にきた方々へ手を振って御礼する選手たち

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