第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会の2回戦が12月30日、東大阪市花園ラグビー場で行われ、埼玉県第2代表・慶應義塾志木高等学校は鹿児島県代表・鹿児島実業高等学校に31-17で勝利。
初出場にして3回戦進出。慶應志木は、見事“花園での年越し”を決めた。
今大会、大車輪の活躍を見せているのがCTB浅野優心キャプテンだ。
背番号は12番ながら、モールでは最後尾に入り自らトライを奪う。攻撃ではスタンドオフの位置に立つ場面もあり、まさに『ポジション・浅野』と呼びたくなる圧倒的存在感を放つ。
この試合でも後半に3トライを挙げ、勝利を大きく手繰り寄せた。

その浅野キャプテンは試合後、過度な喜びを示すことなく、落ち着いた声色で言葉を紡ぐ。
「これまでの先輩方は悔しい思いをして、花園に来ることができませんでした。その分、自分たちがここに立つチャンスをいただいた。だから(花園に来た)その先は『どこまで行けるか』に注力しないといけないと思っていました。このチームで2勝を重ねられたこと、本当に嬉しいです」
2勝という確かな足跡を噛み締めた。
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次戦は1月1日。相手は福岡県第1代表・東福岡高等学校。言わずと知れた、優勝7度を誇る全国屈指の強豪だ。
それでも、臆する様子はない。
「自分たちがやることは変わりません。『貫く』というスローガンの通り、誇りとプライドを持って、リモールやディフェンスでは激しく、60分間すべてを出し切る。東福岡さんが相手でも、自分たちのやるべきことを徹底していきたいです」
激しく、研ぎ澄まされた一振りの刀を携えて。
慶應志木は、元日に立ちはだかる大きな壁へと真っ向から挑む。

