「最初から外に振らせるつもりでした」大阪桐蔭が仕掛けた罠。國學院栃木、ベスト8で敗れ涙「本当に悔しい」|第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会

試合概要

第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会 準々決勝

【対戦カード】
大阪桐蔭高等学校 14-7 國學院大學栃木高等学校

【日時】
2026年1月3日(土)13:20キックオフ

【場所】
花園第1グラウンド

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國學院栃木

「花園で日本一になるためにコクトチに入ったので、達成できなかったことは本当に悔しい。たくさん、いろんな経験をさせてもらいました。みんなに感謝したいです」

届かなかった日本一。

その事実は、何度言葉にしても変わらない。

それでも福田恒秀道キャプテンは、視線を落とすことなく続けた。

「結果は悔しいです。でも、この大阪桐蔭戦でみんなの気持ちが一つになりました」

全国屈指のフィジカルと完成度を誇るチームと対戦した、準々決勝。

いまからおよそ1ヵ月前、学校の一室で行われていたミーティングでも「これじゃあ大阪桐蔭の須田くんは止められない」と、対戦を見据えたかのような対策を練っていた。

だから。勝ちたかった。

「何かしら、大阪桐蔭さんの方が日本一になるための練習をしてきたのかな、と思う。自分たちの取り組みが日本一じゃなかったのかな、って」

福田キャプテンは、敗因を感情ではなく、冷静に言語化する。

1年間磨き続けてきたアタック。だが、壁は厚かった。

「自分が崩さなければいけない場面で、自分がラインブレイクできませんでした」

責任を、自ら引き受けた。その姿勢が、國栃のキャプテンだった。

しかし自身は初戦・流経大柏戦で負傷。満を持してプレーを続けた今大会だったことも事実だ。

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大阪桐蔭を相手にしても、決して一方的な試合をされたわけではない。

ペナルティゴールを狙える場面でも、あえてショットを選ばずタッチへ蹴り出し、トライを狙うアグレッシブさをみせた。

「ど真ん中ならPGを狙おうと思っていたのですが、やや風下で入るか入らないかギリギリだった。タッチに出して、敵陣にいようと思いました」と意図を説明した福田キャプテン。

敵陣深くで勝負を続ける判断は、大阪桐蔭とのサイズ差を理解した上でもあった。

7-7と同点に追いついた、後半7分のトライ。ラインアウトから展開し、14番・家登正宜選手が右隅に走り込んだ一連の流れは美しかった。

15番・手塚慈英選手も、難しい位置からのコンバージョンゴールを難なく沈める。

それぞれができる最大の準備をしてきたことは、言わずもがなに明白だった。

だが、大阪桐蔭にモールでトライを押し込まれた。マークしていてもなお、大阪桐蔭FB須田琥珀選手にトライまで持ち込まれた。

どれだけ準備をしても、どれだけディフェンスを磨いても、どれだけアタック力を培っても、拭いきれなかったフィジカル差。

國學院栃木は何度も体を当てたが、スコアで上回ることはできなかった。

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今季のフォワードリーダーを務めたのは、小田部祐太選手。

何度も何度もタックルに入り、起き上がってはスティール(ジャッカル)へと体を動かした。

「ツネ(福田キャプテン)がケガしていたので、その分、自分がやらなきゃと思っていました」

自身も左足首に怪我を抱えながらピッチに立っていたが、それよりも仲間のケガを慮った。

國學院栃木悲願の「花園日本一」という目標は、まだ白紙のまま残っている。

福田キャプテンは、いずれ描かれるであろう未来を、後輩たちへ託した。

「毎日、毎回の練習を、日本一になるためにやっていくしかないと思います。自分たちよりももっともっと大切に取り組んでほしいです」

國學院栃木は、また挑む。根性を携えて。

何度も挑戦し、何度も悔しさを乗り越え、そして必ずや日本一へといつかきっと、たどり着く。

花園で流した涙は、決して無駄にはならない。

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