京都成章
京都成章の4番・土肥祐斗選手。
負傷により今大会での出場が叶わなかった笹岡空翔主将に代わり、ゲームキャプテンを務め続けている土肥選手には、忘れられぬ衝撃がある。
それは、3年前の花園のこと。
「僕が中学3年生だった時の花園準決勝が、京都成章 対 東福岡。その試合の藤井達哉選手(当時東福岡のナンバーエイト、現在は明治大学3年)が衝撃的で!!自分がやりたいプレーを体現している選手がいるんだ、と思いました」
やがて憧れは、はっきりとした目標に変わる。
「だから、僕がそんな選手になって、ヒガシを倒せたらいいなって。そう思っていました」
その憧れを抱いた舞台で、その相手を前に。
自身がゲーム主将として60分間を戦い抜き、勝利を収めた。
「(ヒガシを倒すという夢が)叶いました。でも全然、藤井達哉選手のほうがすごいんですけど!!」
そう言って、特大の笑顔を浮かべる。嬉しそうに、何度も憧れの選手の名前を、フルネームに「選手」を添えて呼んだ。
「あの花園が、すごくて・・・。ずっと憧れです」
自分はまだ理想には程遠い、と謙遜しながらも、土肥選手は素直な思いを口にする。
「でも、ちょっとずつ自分の良いところを、この花園で出せてきていると思います」

終始楽しそうにラグビーをし、試合後も満面の笑みでグラウンドをあとにする京都成章の選手たち。
なぜ、そこまで楽しそうなのか。理由を尋ねると、返ってきた答えはとてもシンプルだった。
「僕自身、ラグビーが好きやし、みんなもきっと好き。こんな大きな舞台でラグビーができるなんて、めっちゃ貴重な経験です。楽しまへんかったら損というか。楽しんでラグビーしてなんぼやと思うので、楽しんでやっています」

だから、決勝戦も「楽しんで」向かいたいという。
「高校3年生でラグビーできているのは、僕たちと桐蔭学園だけ。引退してしまった、僕たちがこれまで勝ってきた高校の分も僕たちが楽しんで、思いっきりこの花園でラグビーができたらなと思います」
必勝策は、ただ一つ。
「掴んだら離さない、ピラニアタックルを見てほしいです!」
目指すは京都成章史上初の優勝。2度目の決勝の舞台へ、笑顔で挑む。

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