リミッターを外し、120%を出すための『狂』で挑む関東新人大会へ。川越東が3年ぶりの新人戦V、熊谷は初の準V|令和7年度 埼玉県高等学校ラグビーフットボール新人大会

3位決定戦 昌平 38-21 熊谷工業

前半を21-7と昌平がリードして折り返した後半、最初にトライを奪ったのは熊谷工業だった。

フォワードが力強く押し込み、スコアは21-14。試合は再び緊張感を取り戻す。

その後も熊谷工業が積極的に攻勢をかけたが、昌平は粘り強いディフェンスでプレッシャーを与え、ボールをこぼさせる。ターンオーバーから一気に展開すると、決定力を発揮した昌平がスコアを重ねた。

ミスを逃さず、接点で前に出るスピードと強さを武器に2連続トライ。31-14と再びリードを広げた。

それでも熊谷工業は食い下がる。キックチャージから敵陣5メートルのスクラムを獲得すると、エイタンを起点にフォワードがフェーズを重ね、押し切った。31-21。

10点差まで迫った熊谷工業だったが、最後は昌平がダメ押しのトライを奪いノーサイド。

この結果、昌平が3位、熊谷工業が4位となり、新チーム最初の県大会を終えた。

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5位決定戦 深谷 20-29 本庄第一

取っては取られて、の展開が続いた5位決定戦。

しかし最後は本庄第一が3連続トライで逆転に成功し、勝利を収めた。

深谷

深谷高校ラグビー部は今年も、勝つために変わり続ける。

チームスタイルは変わらず「堅守深谷」。相手を0点に抑え、強度の高いタックルで試合を支配することを目指す。

昨季監督に就任した小島悠輔氏が徹底してきたディフェンス、タックル、ブレイクダウンは、深谷のアイデンティティそのものだ。

しかしこの日、本庄第一に5トライを奪われ敗れた現実が、その“原点”を改めて突きつけた。

1か月前には30点差で勝っていた相手だった。だからこそ、逆転負けは重い。終盤に3連続トライを許した敗戦は、練習の甘さがそのまま試合に出るという厳しい教訓を残した。

今季キャプテンを務める根岸彪選手(2番)は言う。

最上級生となる現在の2年生たちは仲が良く、雰囲気は明るい。だが、その“仲の良さ”が「ぬるさ」につながっていると捉える。

コンタクトでファイトしきれない。移動が遅れ、声がなくなる。試合前の1週間、指導陣から指摘されていた課題を修正しきれなかったことが本番で露呈した、と。

だからこそ、今年も深谷らしく「Keep Changing」を貫きたい。

深谷らしさを貫くために、自らとチームが変わり続けるという意思表示である。

またこの試合で最も「Keep Changing」を表した象徴的な変化が、コンタクトの質だ。

小島監督は、体の大きな強豪校に真正面から当たるだけでは勝てないと判断し、「ずらす」「足を抜く」という新たな当たり方を指導した。

力で真っ向勝負するのではなく、技術でフィジカル差を埋める。その挑戦は、準々決勝で川越東と演じた接戦(19-20)にも表れている。

一方で、敵陣深くに侵入した時の焦りや、試合運びの未熟さも浮き彫りになった。「まだ冬だな」。小島監督はそう口にする。

根岸キャプテンもまた、「自分たちの立ち位置」と現状を受け止める。

群馬から越境し、深谷のユニフォームに憧れ深谷へと入学した根岸主将。その決断を後押しした試合は、3年前の花園予選「深谷高校 対 熊谷高校」の一戦だった。

憧れの先輩たちを目指し、超えるために。

深谷高校は、進化の途中にいる。

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本庄第一

本庄第一高校ラグビー部が今季掲げるスローガンは「素直さ」。

勝つための覚悟を指す言葉だ。

この日は、北部地区予選で大敗を喫した深谷との再戦。新井昭夫監督は、試合前に一つの決断を下していた。

「回したい」「勝負したい」。本来なら選手たちが最も力を発揮できる展開ラグビーを、この試合では封印する。

代わりに選んだのは、エリアを取り、敵陣で我慢強く戦うという、極めてシンプルな戦い方だった。

キャプテンの森佑樹選手(12番)は、その意味をこう受け止める。

「コーチや監督から言われたことを、素直に受け入れて実践する。それが今年の“素直さ”です」

本庄第一らしい、ボールを大きく動かすラグビーがしたくないわけではない。ただ勝利に近づく道が示されているなら、個人の欲求よりもチームの約束事を優先する。指導陣の言葉を「自分たちの全て」と捉え、全員で同じ方向を見る。それが、この日の本庄第一だった。

試合は序盤から苦しい展開が続いた。キックミスやラインアウトの乱れで得点が動かない時間帯もあれば、イエローカードによる数的不利もあった。それでも焦れなかったのは、連戦を通じて培った「我慢」があったからだ。

後半、本庄第一はより現実的な戦いへと舵を切った。中盤では無理に展開せず、キックでエリアを奪う。敵陣に入れば、モールで仕留める。リスクを排除し、堅実に前へ出る。その約束事を、誰一人として破らなかった。

終盤に生まれた3連続トライは、派手な個人技の結果ではない。チームを信じ、我慢し続けた末に掴んだ逆転だった。

「絶対にリベンジする」

試合前から言い続けてきた言葉を、ピッチの上で証明した本庄第一。“素直さ”を貫いた60分は、チームにとって大きな自信となった。

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7位決定戦 伊奈学園 7-33 慶應志木

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