日の丸に託された想い。「イングランドを倒してきてください」U20日本代表候補と高校日本代表が合同練習を実施

第51期高校日本代表とU20日本代表候補が3月10日、合同練習を実施した。12日からイングランド遠征に向かう高校日本代表にとっては、出発前に大学世代と対峙する貴重な機会。カテゴリーの枠を越え、日本の将来を担う世代が同じピッチで刺激を与え合った。

練習を終えると、第51期高校日本代表26名とU20日本代表候補33名が大きな輪を作った。その中央に立ったのは、昨季の高校日本代表だった申驥世・第50期主将。手にしていたのは、メッセージを書き込んだ1枚の日の丸だった。

「去年イングランドを倒せなかったので、倒してきてください」

そう言って、申選手は第51期高校日本代表主将ロケティ・ブルースネオル選手へと日本国旗を手渡した。

申選手は言う。

「去年は本当に悔しかった。日本から配信で見てくれている人はたくさんいるのですが、会場は完全なアウェイ。聞いたことのないような歌が響いていて、芝の感覚も違う。イングランドがトライを取るたびにすごく盛り上がります。もちろん僕たちを応援してくれる人もいるのですが、ラグビー以外の戦いもあると思うんです。最初は絶対に面食うと思う。でも、大丈夫。自分たちがやるべきことを最後までやり切ってきてほしいです」

この日、U20日本代表候補として合同練習に参加していた申選手。1年前は高校日本代表の主将として遠征に挑みながらも、イングランドから勝利を挙げることはできなかった悔しさを忘れることはない。後輩たちへ、想いを託した。

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今回実施されたのは、U20日本代表候補と第51期高校日本代表による合同練習。トレーニングは3時間にわたり、実戦形式のセッションを中心に行われた。

メインとなったのは、アタックとディフェンスに分かれてのフルコンタクト練習。7分ハーフを3セット、5分ハーフを1セットの計52分間にわたり、激しくぶつかり合った。

接点の強度は高く、互いに一歩も譲らない攻防が続く。高校生にとっては大学世代のフィジカルを体感する貴重な機会となり、U20日本代表候補選手にとっても高校生の勢いが刺激となった。

メインセッション後はフォワード、バックスそれぞれのユニットに分かれてスキル練習を実施。細部の精度を確認しながら、濃密なトレーニングが続いた。

高校日本代表を率いる桑原立監督は、この合同練習について「コンタクトの感覚を選手たちが実際に体験できたことは大きい」と振り返る。強くて大きい、U19イングランド代表との決戦を目前に控え、あえてフィジカルレベルの高い相手とのセッションを組み込んだという。

「準備してきたことがどこまで通用するのか、そして自分たちよりフィジカルの強い相手と対峙したときにどう感じるのか。それを確かめることが今日の狙いでした」

第51期高校日本代表のチームスローガンは「KNOTS(結び目)」。個々の力を結び、一つのチームとして戦うという意味が込められている。

その“結び目”の先にあるのは、世界との勝負だ。

悔しさを知る先輩から託された日の丸を胸に、第51期高校日本代表は決戦の地・イングランドへと向かう。

昨年届かなかった勝利を掴むために。若き桜の戦士たちの挑戦が、いよいよ始まる。

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