【試合レポート】リポビタンD presents JAPAN RUGBY CHALLENGE 2020

女子セブンズ日本代表 チャレンジマッチ①

BLUESチームのキックオフで試合が始まると、ボールを手にしたのはREDS。パスを受けた赤8番・黒木理帆選手が、自陣10m付近から左サイドを駆け上がる60mの独走トライ。開始1分未満の「This is セブンズ」で、オープニングトライを飾った。

対するBLUES、キャプテンの大黒田裕芽選手(8番)が力強いボールキャリーで敵陣5mまで迫ると、立ちはだかったのは赤の11番・原わか花選手。がっちりとタックルに入られる。

直後、ピッチ中央付近でボールを持った赤1番・中村知春選手は、味方のフォローが遅れていることを確認すると、自分でボールを持って突っ込み、タメをつくってからポイントを形成。味方を待つ。無事に繋がったそのボールは、先ほど体を張ったタックルを見せた11番・原選手の手に渡ってインゴール左隅へトライ。

ポンパドールヘアーが目印の原選手は、憧れの中村知春選手と同じ髪型でこの試合に臨んでいた。間近で見るからこそ伝わる、大先輩の偉大さ。背中を見て、越えていく。

後輩たちに背中を見せ続ける中村選手は、今年自らがゼネラルマネージャーを務める女子ラグビーチーム「ナナイロプリズム福岡」を立ち上げた。大学まではバスケットボールをプレーし、ラグビーを始めたのはなんと社会人になってから。ファールを良く貰っていたバスケット選手時代、だったら体をぶつけに行くラグビーだったらいいんじゃないか、と23歳を過ぎた時に自らで近くのクラブチームに電話をし、ラグビーをはじめた。今年で32歳。33歳で目指す東京オリンピックは、1人の選手として以上の活躍が、否が応でも期待される。

後半1本目、中村選手によるトライは、そんな覚悟と責任感と、そしてラグビーをできる楽しさを表現してくれたような。そんな素敵なトライだった。

試合終盤になると、やはりどうしても足が止まってくる。全力で100mを走り続けていれば、それはそうだ。

苦しそうな表情を見せつつも、それまでノートライに抑えられていたBLUESが最後に意地を見せる。青6番・大谷芽生選手がお手本のようなタックルを決めると、ジャッカルに成功。1番・鈴木彩香選手がトライ決めたかと思えば、直後には10番・弘津悠選手もトライ。

最後に2トライ巻き返し、第一試合を20-10で終えた。

 

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