「桜のジャージは夢のよう。生涯セブンズを」男子セブンズ日本代表候補・野口宜裕選手

今週はじめから大分県別府市で合宿を行っている男子セブンズ日本代表候補。

「大分は温泉もあるし食事も美味しい。グランウンドも近くて、良い雰囲気の中で合宿を行っています」と語ったのは、野口宜裕選手(セコムラガッツ)。

今合宿の折り返し地点を迎えた11日、オンラインでの合同取材に出席し、セブンズへの愛を語った。

セブンズが好き。

セブンズに出会ったのは、早稲田摂陵高校時代。

高校3年の春、大阪府の7人制大会でプレーしたことがきっかけだった。「ステップが得意だったので、ステップを踏んで相手を抜き去る快感を魅力に感じたのが最初」と振り返る。

高校卒業後、2年間の浪人期間を経て、進学した先は専修大学。

その間、ラグビーは一切しなかった。大学でラグビーをするつもりもなかった、と言う。

だが、専修大学ラグビー部の監督がかつて7人制日本代表の監督を務めた村田亙氏だと知り、もう一度ラグビーにチャレンジしようと考えるようになった。「村田監督に出会わなければ、ここまでセブンズを続けることもなかったです。」

2年間のブランクがあったため、大学1・2年次は怪我との闘い。本格的にラグビーに取り組めるようになったのは、3年次からだ。「高校時代は80㎏あった体重が、大学入学時には57㎏になっていました(笑)」

実は当初、7人制の日本代表があることすら知らなかった。だが高校生の時に抱いた「セブンズが好き」という気持ちは、野口選手を桜のジャージへと導いていく。

最初にセブンズ日本代表の練習生として呼ばれたのは、大学3年生の時。これ以上ない経験に、「チャンスがあるならばセブンズに専念させて欲しい」と正直に村田監督に伝えた。野口選手の想いを汲んだ村田監督は「日本代表に入れるならセブンズを優先していい」と返す。

「それまで桜のジャージには全く縁がなかったので、夢のようでした。1%でも日本代表になれる可能性があるならば、という淡い期待を抱いて『とりあえずやるだけやってみよう』という気持ちででした。」

それからというもの、あれよあれよという間にセブンズ日本代表に定着した野口選手。

「大学時代、15人制の試合に出たのは練習試合含めても片手で収まるほど」だというが、日本代表としてワールドセブンズシリーズに出場した試合は、これまでに早50試合。

夢だった桜のジャージ姿にも、もう違和感がない。

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