負け試合、完敗。これでよく勝った。|高校選抜ラグビー <天理v桐蔭学園>

準々決勝 天理高等学校v桐蔭学園高等学校

開口一番「今日は負け試合です」と話した。

「FWで負けました。ラインアウトが一本も取れなかった、完敗です。それでよく勝ったな、って。反省しか残ってないです。」

天理との激戦を制した、小椋健介ゲームキャプテンの言葉である。

京都成章戦では、相手のに合わせてラインアウトを飛んでしまった。だから自分たちのリズムで早くセットして飛ぼう、と意識して挑んだ準々決勝のラインアウトだった。

が、天理のラインアウトDFが桐蔭を上回る。そして最後まで、修正することが出来なかった。充分な練習時間が割けない中、ラインアウトのレパートリーが少なかったことも一因、と語る小椋選手。

「せっかくバックスがトライを取ってくれているのに、フォワードが前に出れない、マイボールをキープ出来ない。とにかくフォワードで負けました。」

「天理さんは特殊なアタックをしてくるチーム」との事前分析どおり、天理はマイボールスクラムで全て違うオプションを見せた。

ある時は10番がボールを投入し、No.8のポジションに入っていたスクラムハーフから8番の背番号をつけた選手をデコイに10番へパスを放る。

またある時は11番がボールを投入すると、そのまま右サイドに走って回り込む。スクラムの最後尾から出てきた9番は右サイドの11番にボールを供給するかと思いきや、逆に左へ回しディフェンスの意表を突いた。

「公式戦2・3試合目にこういうチームと戦えるのは良い経験。だからディフェンスでどんどん前に出てチャレンジしよう、と話した。」

チャレンジしたからこそ生まれたミスもある。だからと言って、ミスを許せるチームではない。

 

自身の交代カードは後半21分に切られたが、実は入れ替わる背番号の記入に誤りがあった、と教えてくれた。

明日こそ、今日修正できなかった反省を活かす時。

「FWを修正しなければ絶対に勝てない。FWはセットプレーを安定させてマイボールをキープすること。フィジカルで上回って、絶対に前に出たい。」

準決勝は29日12時30分から、熊谷ラグビー場で大阪桐蔭と対戦する。

 

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