6月5日・6日と2日間に渡って開催された、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2021 第3戦熊谷大会。
初めて熊谷ラグビー場で開催された同大会は、5,000人を上限に有観客にて実施された。
今回出場した11チームの中から、熊谷でラグビー選手として育った3人のプレーヤーたちの活躍を紹介したい。
松井 渓南(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
熊谷生まれ、熊谷育ち。
小学6年生でラグビーを始め、中学1年生からアルカス熊谷のアカデミーチームに所属した松井選手は現在、熊谷市にある立正大学で学ぶ。
熊谷大会が決定した時のことを聞くと「本当に嬉しかったです」と顔をほころばせた。
持ち前の運動量で、6試合中4試合をフル出場した今大会。
家族がスタンドから応援する中、攻守に渡ってグラウンドを縦横無尽に走り回った。
5位決定戦の対戦相手である東京山九フェニックスには、今年アルカス熊谷から移籍したばかりの選手たちもいた。
「一緒にプレーしてきたので、複雑な部分もありました。でも、アルカスで絶対勝ちたいと思った」
左の大外を駆け抜けて奪った1トライが、その証拠だ。
5位決定戦・前半7分、トライ後に杉本七海選手と抱き合う松井選手(写真奥)
第1戦の東京大会では、実質日本代表チームであるチャレンジチームに次ぐ2位。静岡エコパ大会では8位に終わり、優勝目指して挑んだ地元・熊谷大会だった。
しかし2日目の初戦で追手門学院女子ラグビー部VENUSに敗れ、5位に終わる。
「最終戦こそ優勝したいです。」
6月26・27日に行われる最終・鈴鹿大会で、アルカス熊谷は今シーズン初の優勝を狙う。
最終戦に勝利し喜ぶアルカス熊谷の選手たち
末 結希(MIE PEARLS)
2017年に行われた女子ラグビーワールドカップ アイルランド大会に日本代表として出場した経験を持つ末選手は、2018年3月まで熊谷市役所に勤めていた。
「今でも市長をはじめ、熊谷のみなさんには気に掛けて頂いています。」
PEARLSの選手としては初めての凱旋となった今大会。
「気合いが入り過ぎて空回りしないように、と気を付けました。ここ熊谷ラグビー場で良いプレーが見せられたらいいな、と思って。しっかり準備して臨みました。」
スクラムのコントロールにラインアウトのジャンパーと、FWの要を担う末選手。
スクラムを組む前、少しばかりのタイムオフでも、率先して円陣を組み呼吸を合わせる指揮をとった。
選手としての進化にも余念がない。
昨年末、同じく三重県に本拠地を構えるHonda HEATのコーチ陣によるセッションを受けた。
「15人制のスキルが主な指導内容でしたが、別角度から物をみて考えること、そこが勉強になりました。すごく面白かったです。」
熊谷から三重へ。そして世界へ。
「いつも熊谷の方々には感謝の気持ちを持っています。優勝を目指していたので結果は残念でしたが、1日目にはトライを決める所も見て頂けた。いつもはトライをする役回りではないので、喜んでもらえたかな、と思います。」
最終・鈴鹿大会も、強い球際とタックルを武器に活躍を誓う。
3位決定戦に勝利し、チームメイトと抱擁を交わす末選手(写真右奥)
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