埼玉パナソニックワイルドナイツ、始動。さくらオーバルフォートが姿を現す

埼玉県ラグビーフットボール協会が、県内ラグビー競技の普及・発展のため、埼玉県営熊谷スポーツ文化公園内に建設を進めていた新たな施設『さくらオーバルフォート』が姿を現した。

ラグビーワールドカップ2019の試合会場だった熊谷ラグビー場Aグラウンドの西側、歩いてわずか数十秒の所に、埼玉パナソニックワイルドナイツのクラブハウスと練習グラウンドが建った。

荒天でも練習が出来る高さ8mの屋内運動場に、交代浴のできる浴室。一面鏡張りのジムには短いランコースもある。

建設業者とチームとが海外のクラブハウスを共に視察しながら作り上げた、日本では唯一無二のラグビーチーム用クラブハウスだ。(施設に関する事前インタビューはこちら

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グラウンドは、熊谷ラグビー場Aグラウンドと同じティフグランドの天然芝を採用。試合と同じ条件で、日頃から練習ができる。

クラブハウスが入る管理棟の向かいには、誰しもが泊まることの出来る宿泊棟が間もなく完成予定。

ベランダからは常にグラウンドを見渡すことができ、青い海が広がるオーシャンビューならぬグラウンドビューだ。

ラグビー好きには堪らない。

朝練習を行う選手たちの声で目覚めることも、出来そうだ。


宿泊棟4階ベランダからの眺め

この一帯は『野武士軍団』をコンセプトに作られている。

熊谷ラグビー場Aグラウンドを『戦場』とするならば、普段の練習グラウンドは戦いに出る前の『訓練の場』。

誰でも泊まれる宿泊棟を『城』とし、その城を守るための『砦』がクラブハウス、とテーマを設けて建設された。

試合前後はもちろんのこと、普段から『城』や『砦』に出来るレストランやカフェで一息つきながら『戦場』に向かう選手たちを応援することが出来る。

アスリートファーストでありながらファンフレンドリーでもある、まさにラグビーを愛する全ての人のための空間だ。


宿泊棟1階レストランからの眺め

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この場所を本拠地とする埼玉ワイルドナイツは8月30日、2022年シーズンをスタート。

各国代表選手らを除くFW17人・BK15人の計32名で全体ミーティングの後、和気あいあいとした雰囲気でシーズン最初の練習が行われた。


3チームに分かれたミニゲームでは笑顔を見せる

全体練習後には、フォワードはラインアウトを、バックスは今シーズンから適用される新ルール『50:22』を見据えたキック練習をそれぞれ行い、およそ1時間半みっちりと汗を流した選手たち。

昨年度キャプテンを務めた坂手淳史選手は書面で「熊谷を始めとする埼玉の皆様、チームの歴史・伝統を築いてくださった太田・大泉を始めとする群馬の皆様、支えてくださる全ての皆様に応援していただけるようなチームを目指し、より一層頑張ります」とのコメントを発表。

ラストトップリーグ王者として、初年度のリーグワン王者を目指したシーズンが始まった。


練習中、若手選手たちに練習メニューの意図を説いてた布巻選手。選手たちの声が届く距離で見られるのも魅力だ

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