60分の物語
報徳:赤黒ジャージ、茗溪:青ジャージ
茗溪学園
茗溪はディフェンスから形を作っていくことをキーポイントにしていた。
しかし試合開始早々、報徳に一発で取り切られてしまう。
ウイングを走らせるパスも封じ込まれてしまい、流れに乗ることが出来なかった。
「気持ち的にやられた」
試合後、茗溪の高橋佑太朗キャプテンは素直に話した。
風が強いからエリアを獲ろう、と準備していた。
だが風上だった前半、風上=有利だと思っていたら、風に流されオーバーボールになってしまう。決して『風上=有利』の図式には当てはまらなかった。
「キャプテンである自分の責任です。」
そっと、呟いた。
「キャプテンとして『自分が』というプレッシャーに負けた。自分自身が孤立した動きになってしまった。もっと味方を活かしたプレーをすればよかった。」
目を腫らし、悔しさを滲ませた。
高校屈指のスクラムハーフ。「もっと周りを見られるような選手になりたい」
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報徳学園
試合終盤、茗溪の猛攻にあった。
「2トライ2ゴールで追いつける点差。逆の立場だったら、諦めていなかった。(山村和也キャプテン)」
だから、チームで守り切った。
「待つなって、フォワード!」
「スクラムごとハーフいこう!」
ピッチの外に控える仲間たちから、絶えず声が飛ぶ。
19対7になろうとも「0-0!待つなよ!」
まだ0-0の気持ちで立ち向かえ、というコーチからの熱い檄も後押しした。
「組み合わせが決まってから、まずはこの1戦に集中してきた。緊張というよりも、勝つ自信。良いメンタルの状態で挑めた。(山村キャプテン)」
まずは一つ、昨年初戦敗退した悔しさを晴らした。
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