Pick Up Players
札幌山の手:オレンジジャージ、大阪桐蔭:白ジャージ
名は林 慶音(はやし けいと)。
男の子でも女の子でも『ケイト』と名付けるつもりだった両親は、心優しい男の子になりますように、との願いを込めて『心』が真ん中にある『慶』を選んだ。
そんな両親の願い通り、誕生から18年後、花園のグラウンドで優しさ溢れるラグビーを表現する。
意図せずぶつかってしまった相手選手には、頭に手を置き「ごめんな」と一言。
スクラムを組む前には、前に居るロックの肩を叩き、気合いを注入する。
スクラムが組み直しになる度、最前列まで行ってフロントローに声を掛ると、レフリーとのコミュニケーションも欠かさない。
先に先制トライを奪われ重いムードが漂った時には、力強いボールキャリーでチームを引っ張った。
尊敬する選手は、2学年先輩で同じポジションの奥井章人選手(現・帝京大学)。
そのまま『コピペ』したような先輩譲りのキャプテンシーは、試合中何度も垣間見えた。
チーム最初の5点が入ると、喜ぶことなくそのままベンチに向かい、コーチ陣といくつかの言葉を交わした。
「前半からミスが多く、流れに乗ることが出来なかった。FWが前に出られなかったので、修正点を確認しました。」
その後、逆転のトライと、1トライ1ゴールでは追いつけない点差にするトライ、計2本のトライを決めた林選手。
「苦しい中2トライ取れて、次に向けて良い形でスタート切れたかな、と思います。」
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自身初めての花園の舞台。
「最初で最後の花園。大阪府の代表として、札幌山の手さんの分もしっかり背負って、日本一になれるよう次も勝っていきたい。良い形で終わりたいと思います。」
心優しきラガーマンが、初めての花園でチームを優勝に導く。
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