60分の物語
東福岡:緑ジャージ、目黒学院:エンジジャージ
春の選抜王者・東福岡高校。
落ち着きはらった、元日の戦いだった。
先制したのは、目黒学院。
前半1分、ラインアウトモールを押し込み、9番・林星安選手がグラウンディングした。
ともすれば慌てふためく状況にも、東福岡の選手たちはみな冷静だった。
司令塔の10番・楢本幹志朗選手は振り返る。
「あの時、誰も焦っていなかった。それが勝利の要因だと思う。」
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試合中、プレーが止まる度に随所でスモールトークが行われる。
「ラインブレイクした後のどこのスペースが空いているか、みんなで話していました。」
だから、時間を追うごとに攻撃が繋がり、トライを量産。
60分間で10ものトライを奪った。
後半15分には、目黒学院が意地を見せる。
超強力FW3番シオネ・ポルテレ選手がラインアウトからトライを奪うが、ヒガシの選手たちは笑顔だった。
「さすがの圧力だな、と(笑)だからこそ『試合はまだ終わってないよ、ポジティブに最後まで笑顔でやり切ろう』と話をしました。」
後半最後、ラインアウトモールを組みトライを狙ったが、割られてしまう一面もあった。
「勝ち上がる中で修正していきたい。(6番・八尋祥吾キャプテン)」
目指す頂は、ただ一つ。
Team 祥吾での春冬制覇だ。
試合後のメディア対応も、自ら時間をコントロールするクレバーさと抜群のリーダーシップを併せ持つ八尋キャプテン
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