6月に行われた関東大会。
Aグループの1回戦で対戦していた流経大柏と國學院栃木は、流経大柏が逆転勝ちを収めていた。
いわば、この試合はリベンジマッチ。
國學院栃木の伊藤龍之介キャプテンは「組み合わせが決まった時は嬉しかった。早いうちにリベンジ出来る」と決意を新たにしたという。
予選同組には天理がいた。だからまずは天理に勝とう。そしてカップトーナメント1回戦でもしっかりと勝って、流経にリベンジしよう。「この試合は、今までの試合と想いの掛け方が違いました。」
だから試合前、伊藤キャプテンは仲間に語り掛ける。
「本当に苦しい試合になるけど、最後までみんなで助け合おう。」
選抜大会では佐賀工業に19-20と最後にドロップゴールを決められ逆転負け。
関東大会ではゴール正面のペナルティゴールが決まらず、流経大柏に逆転負け。
「ギリギリの試合を勝ち切れない試合が続いていました。ここで勝たないと、良くない流れを払拭出来ない。良い雰囲気を國栃に持って帰ろう、という気持ちで挑みました。」
そのためには全員が助け合おう。後半はうちのゲームになるはずだから、相手の隙を突こう。
言葉通り、試合中はベンチメンバーからも常に言葉が飛び、グラウンド上の7人を助けた。
後半8分に福田正武選手が試合を決めるトライを奪い、17-12で見事勝利。準決勝へと駒を進めた。
準決勝の相手は東福岡。
「再び大きいチームなので、まずは低く刺さって今年の國栃をしっかりと体現する。アタックでは自分が先頭に立って相手を抜いて、トライを取って、今年こそは2年連続の準優勝から抜け出したいと思います。」
試合後コメント
吉岡肇監督
関東大会の流経大柏戦で、試合終了直前に逆転を狙ってゴール正面からPGを蹴った山田(壮選手)が報われたと思います。あれからゴールキックを蹴るのをやめて、伊藤キャプテンに「お前が背負うんだ」とキッカーを託しています。
エース青柳がいないからこそ、全部キャプテンにボールが集まってしまう。ヘロヘロなのに。だからみんな納得ですよね、伊藤で勝負するチームだと。例えミスしても誰も文句は言いません。だけどそれは決して一人相撲なのではなく、全部「背負っている」ということなんですね。