早稲田大学
「雨だから、コンパクトに。だけどモメンタムを生むようなプレーをしよう。」
相良昌彦キャプテンは、試合プランを振り返った。
モメンタムを生むプレーとは、具体的に「走り込んでボールをもらうプレー」。
ミスを恐れずに前半から遂行できた、と相良キャプテンは話す。
自らが蹴り込んだグラバーキックからのドリブルトライも、まさしくチームに勢いをもたらした。
「攻め手に詰まっていた。後ろにフルバックがいなかったので、思いっきり蹴ってみようと思った。(相良キャプテン)」
前半は堅くPGで3点を重ねたが、後半は一転、トライを狙う。
その理由について、相良キャプテンは「3トライ差以上ついている時は、チャレンジすることをポリシーとしている」と説明。
だから前半とは戦い方を変え、ペナルティを得てもPGを狙わずに、トレーニングを重ねてきたラインアウトでチャレンジし続けようと挑んだ。
しかしそこで取り切ることが出来ないと、筑波の反撃が待ち受ける。怒涛の3連続トライを浴びた。
「僕たちのミスを着実にスコアに繋げられたので、嫌なイメージがあった。それでも前半にできていたこと、特にボールキャリアのクオリティの部分をもう一度再現しよう、と声を掛けた」とは吉村紘選手。
公式戦としては昨年11月3日の帝京戦以来となる先発司令塔を担った副将は、落ち着いてチームとゲームをまとめあげ、チームを勝利に導いた。
「僕たちはチャンピオンを目指しています。一試合ごとに出た課題を修正して、一日一日の練習で成長して、というサイクルで成長するシーズンを過ごせたらいいな、と思っています。」
大田尾竜彦監督も「勝ち切ることが重要だった。勝ち切れて良かった」と振り返る。
「次戦に向け、勝って反省出来ることは良いこと。自分たちが作ってきた強みを、得点に昇華させられるようにトレーニングを積みたいと思います。」
得点機を逃さず3点を重ねた前半。そしてチャレンジをし反省を得た後半。
勝って反省する、前半戦最初の山場を越えた。