「ここでトライを取るために、俺たちは普段練習をしているんだろう?」めぐり合わせを信じた東洋、劇的逆転勝利|関東大学リーグ戦1部 第4週 日大×東洋

日本大学

ラグビーには、コンバージョンにおける相手側の規則として「コンバージョンが行われている間、大声を発してはならない」というルールがある。

反則をした場合、キックが成功しなかった際にはキッカーはコンバージョンをやり直し、相手側のチームはチャージが禁止される。

後半46分、この競技規則が適用された。

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対東洋戦に向け、日大が掲げたテーマは『圧力』。

前半のウォーターブレイクで組まれたハドルの中でも、 平坂桃一キャプテンは「キーワードは圧力」と説いていた。

「要所要所で良い圧力は掛けられたと思っています。ただ苦しい状況下で最後勝ち切ることができなかったのは、チーム力の差。東洋大学さんに負けていたのかな、と思います。」

最も圧力を掛けるべき時間帯が、前後半ラスト10分の「日大タイム」だった。

「春の厳しいフィットネスを乗り越えたことで、走り切れるという自信を持っています。ですが今日は、入替含めセットプレーで良いコネクションを作れなかった。(平坂キャプテン)」

試合の最後、逆転のきっかけとなるトライをモールで許した。

後半46分。僅か1点のリードを守り切るべく、グラウンドに立つ15人の選手たちは必死にキックチャージへ走った。

しかし冒頭の通り、キックのやり直しが命じられる。

「キックチェイスの際に声を出してしまった。声出しは禁止なので、やり直しですと伝えられました。」

ルールを理解している選手たちは、すんなりと受け入れた。

チャージも禁止。願うことしか、できなかった。

結果は、悔しい逆転負け。流れを掴んだ時間帯もあったが、勝ち切ることはできなかった。

これで1勝3敗。大学選手権に出場可能な上位3チームに入るには、厳しい星取りである。

「大学選手権に出るためにも大切な試合だった。試合の入りから相手の雰囲気にのまれてしまい、途中上手く立て直したが最後にやられてしまった。すごく悔しいです。でもまだ試合はあるので、残りの試合も頑張っていきたいと思います。」

試合途中からプレイスキッカーを担った広瀬龍二バイスキャプテンは、涙ながらに言葉を紡いだ。

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