長野県上田市菅平高原・サニアパークにて行われた、第10回全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会。
千葉県代表・流通経済大学付属柏高等学校は、カップトーナメント9位で大会を終えた。
日本航空石川、高鍋ら全国大会常連校との戦いを制し、予選Fプールを1位で通過した流経大柏。
カップトーナメント1回戦の相手は、関東でともにしのぎを削る桐蔭学園だった。
準備は万端。
対策を練り、挑んだ。
用意してきたことが存分に表現された前半だった。
桐蔭学園が深くに蹴り込んできたボールを必死にセービングすると、すぐさま展開する。
自陣10m付近でゲインラインを切り、オフロード。西原遼真選手に繋げば、ステップを切りながら50m超の独走トライを決めた。
西原選手自身でコンバージョンゴールも成功させ、7点を先制する。
前半終了間際には桐蔭学園にトライを許したが、こちらはゴール不成功。
2点のリードを保ち、前半を折り返した。
だが後半になると桐蔭学園が大きく盛り返す。
2分おきの、計3トライ。
一気に勢いを掴まれ、7-22。悔しい敗戦に終わった。
「めっちゃ気合い入っていました」とは、セブンズチームのキャプテンを務めた阿部煌生選手。
「前半はセブンズコーチの分析がハマって、良い形で試合に入れました。だけど後半は、桐蔭学園さんがアタックの仕方を変えてきて。ラックを作っていた前半に比べ、後半はオフロードで繋いできた。フィジカルの差でボールを活かされるようになると、離されてしまいました。」
用意してきたことは出し切った。通用もした。
だがそれを超えられた時に、新たな課題も見つかった。
6月に行われた関東大会で、気付いたことがある。
自分たちには、チーム力がある。
「練習で磨いたチーム力を、あとは試合で発揮するだけ。今できる最高順位の9位を目指して、チーム力を武器に最終日も頑張ります。(阿部キャプテン)」
宣言通り最終日は静岡聖光学園、そして札幌山の手に勝ち切り、カップトーナメント9位で大会を終えた。
「応援、ありがとうございました。気を付け、礼。」
9位決定戦を終えると、タッチライン際に整列した流経大柏の選手たち。
グラウンドを挟んだ反対側にいる保護者、そして観客席に向け、深々と頭を下げた。