女子日本代表は9月16日、女子フィジー代表とテストマッチを戦い、41-36で勝利した。9月10日(日)から始まった太陽生命 JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2023を2連勝で終えた。
試合概要
太陽生命 JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2023
【対戦カード】
女子日本代表×女子フィジー代表
【日時】
2023年9月16日(土)18:10キックオフ
【場所】
秩父宮ラグビー場
80mis Story
蒸し暑くも、いくばくかの涼しい風が届くようになった9月半ば。
3連休初日となった土曜日の夜、秩父宮ラグビー場にはサクラフィフティーン(女子日本代表の愛称)、そして女子フィジー代表を応援しようと、およそ2,000人の観客が詰めかけた。
キックオフの笛が鳴ると、ジャパンは裏へのキックを織り交ぜた攻撃で敵陣へと入る。
セットプレーから縦に抜けた12番・小林花奈子選手(横河武蔵野アルテミ・スターズ)が、先制トライを決めた。
対するフィジー代表は、フィジカルの強さで一人ひとりが前に出る。
勢いを掴むと、2本連続でトライを取り切る。前半18分、7-12とフィジー代表が逆転に成功した。
ホームで負けられない日本代表は、齊藤聖奈選手、長田いろは選手とキャプテン経験者によるフランカーコンビが高いワークレートでチームをけん引。
相手のディフェンスラインを押し下げるボールキャリーに、足元へのタックルなど献身性が目立った。
前半25分、2番・谷口琴美選手のトライで同点に追いつくと、SO大塚朱紗選手のコンバージョンゴールで逆転に成功。
後半31分には6番・齊藤聖奈選手がポール脇に飛び込みトライを決めれば、リードを広げた。
24-19と日本代表の5点リードで前半を折り返す。
後半、最初に勢いに乗ったのは日本代表だった。
チーム最年少の18歳、14番・松村美咲選手がラインブレイクした所、ボールを受け取った7番・長田キャプテンが右端でトライ。
その7分後には、相手インゴールまで届いたキックボールを諦めず最後まで追いかけた左ウインガー・松村選手が、ボールを確実にグラウンディングし5点を重ねる。
34-19、早くも日本代表が突き放した。
フィジーに1トライを取られ10点差に迫られた後半27分、ダメ押しとなるトライを決めたのはやはりキャプテンだった。
力強く相手ディフェンダーを振りほどくと、そのままインゴールに飛び込んだ長田キャプテン。
41-24、この日最大となる17点差をつけた。
しかし、個の強さと高い集中力、そして集団力を持ち合わせるフィジーも諦めない。
2つ連続でトライを決められると、あっという間に5点差まで追いつかれてしまった。
試合終了間際、日本代表は敵陣深くでのプレーを続けた。反則を奪うと、残り時間数秒の所でペナルティゴールを選択した。
この日はスクラム、ラインアウトとあまりセットプレーの調子が良くなかったため、ショットの判断を下したのだという。
残念ながら軌道は逸れ、フィジー代表に最後の攻撃チャンスを与えてしまったが、しっかりと守り切った日本代表。
41-36、2連戦を勝利で終えた。