わがままを聞いてくれた先輩へ「勝って恩返しをしたかった」|桐蔭学園 34-24 東海大大阪仰星|第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会

桐蔭学園

「声の大きさが行き届かなかった所、声の量。コミュニケーションミスから自分たちのペナルティやミスが生まれた」と話したのは、12番・白井瑛人バイスキャプテン。

自身はこの日1トライ。加えてトライの起点となるランに、ビッグゲインを許しそうな場面でのジャッカルを決めるなど好プレーを連発したが、自己評価は低かった。

「コンタクトにはこだわりたかったのに、受けた部分もある。ターンオーバーチャンスも作れなかった」と反省しきり。

勝ってなお反省は、目指す頂が高いがゆえ。

それでも掴んだ、2年ぶりの準決勝の舞台。

「ここで一喜一憂せず、上を目指していきたい。(4番・中森真翔選手)」

準決勝は、大阪桐蔭と対戦する。

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試合後コメント 10番・萩井耀司選手

前半の入りは良かったが仰星さんのアタックに圧倒され、セットプレーも安定せずそこから僕たちのディフェンスラインが崩された。

今日の試合はディフェンスの課題が残った。

仰星さんはホーム。本気で倒しに来るだろうとミーティングで話をしていたので、自分たちは自分たちの強みを発揮するだけと意識して挑んだ。今日は60分間、その部分を徹することができたかと言われたら課題が残る。準決勝では、自分たちの強みをもう一度確認して、60分間徹するように練習から意識していきたい。

ーー自身のドロップゴールについて
藤原先生とドロップゴールが大事になってくるからと朝、昼と練習した。東海大大阪仰星さんを相手にそんなに点は取れないという想定をしていたので、僕たちも固くアタックして得点を刻んでいこうと3点を狙った。

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東海大大阪仰星

1年目、ベスト8。

2年目、ベスト8。

「勝ちたかった」と大粒の涙を流したのは、21番・吉田琉生選手(2年生)。

今大会はリザーブから出場し、ウイングとしてのプレーが多かったが「チーム編成をする上で、途中から出場することが僕にとってのベストなポジションだった」と説明した。

お世話になった先輩。わがままを聞いてくれていた先輩。

「勝って、勝たせて恩返しをしたかった。」

チームの勝利に貢献することができなかったこと、先輩たちを勝たせられなかったことに悔し涙はとめどなく溢れた。

「この経験は明日から、今からでも絶対に活きてくる。まずは春の大会、全力で一番を目指して頑張ります。」

来年は最終学年。ベスト8の壁を必ずや超える。

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現状、高校日本代表候補がいない今年の東海大大阪仰星。

湯浅大智監督は言った。

「セレクターが僕ではないので、何とも思わないです。僕は仰星の選手たちに自信を持っていますし、誇りも持っています。ただ最後まで僕自身やり切らなきゃいけない所でやり切れなかったな、と。追い込まれて最後頑張る、って誰でもできる。誰もができることをやっていてはダメです。誰もができないことをやらなきゃいけないので、そこをしっかりと指導できなかった僕の責任です。」

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