第78回 国民スポーツ大会「SAGA2024」ラグビーフットボール競技の少年男子準決勝が10月9日(水)、SAGAサンライズパーク(ボールフィールド)で行われ、御所実業高校の単独チームで挑む奈良県代表が、同じく佐賀工業高校の単独チーム・佐賀県代表と対戦。
38-19で勝利し、決勝戦へと進出した。
2018年の福井しあわせ元気国体以来となる決勝進出を決めた奈良県。
しかし試合後、チームの表情は芳しくなかった。
試合開始2分でNo.8本多守人選手が先制トライを決めると、前半だけで5つのトライを奪った奈良県。
守っては零封と、31-0の大量リードで前半を折り返した。
しかし後半、大きく崩れる。
後半7分にゴール前まで攻め込まれ、FW戦から佐賀県9番・宮﨑銀之助選手にトライを許すと、後半24分、32分にも連続の被トライ。
後半だけのスコアをみれば7-19と、大きなビハインドでゲームを終えた。
「最後の終わり方がすごく悪く、2回戦と同じミスを繰り返してしまった。なおかつトライを3本も取られてしまいました。悔しいです」
全然納得する試合ではなかった、と言葉を続けたのは、奈良県12番・大久保幸汰キャプテンだ。
試合後、竹田寛行監督は選手たちを集めると、時間をとって言葉を投げかけた。
そして最後に「もういっぺん、原点に帰れよ」と付け加える。
大久保キャプテンは言う。
「僕たちの原点は基本プレー。絶対に低いタックルをする、そのためには低い姿勢で入らなければいけないです。ラック周辺で寝ている選手を少なく、寝ている時間も短く。1秒でも早く起きあがって、仲間と塊になって再びロータックル」
「加えて今日は、何回もオフサイドのペナルティを取られてしまいました。自分たちが悪い流れになると、悪いまま試合が進んでしまった。だからもう一度原点に立ち返って、基本から見直していきます」
次から次へと『原点回帰』に関する反省点が挙がった。
泣いても笑っても、残り1戦。
6年ぶりの日本一を懸けた、決勝戦。
相手は、8年前のいわて国体決勝で戦った東京都だ。
「どういう準備をするか。FWでいくのであれば、最初から低い姿勢で準備をしておくこと。今日のような風が吹くのであれば、どこかにスペースは生まれるはず。ボールを動かしながら常に前を向く準備をしていきたいと思います」(大久保キャプテン)
常に準備をして、良い姿勢で早く前を見る。
そのためのコミュニケーションを大事にしたい、と見据えた。
「明日、最後。内容も完璧に終えて、天理戦に臨むモードに入っていきたいです」
目指すは2018年以来となる日本一。
そして何よりも、11月17日・第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会 奈良県大会決勝戦へと繋がる一戦を。