中大春日丘
「悔しいゲームでした」と言葉を切り出したのは、7番・福田大和キャプテン。
「自分たちが春日丘の歴史を作ろう」と挑んだベスト4。だが、今年も壁は高かった。
自分たちのミスからスコアを許してしまうゲーム展開に「相手が上回った部分。悔しい気持ちでいっぱいです」を繰り返した。
2年と3年、それぞれ半年ずつニュージーランドへ留学した。
思うように言葉が通じなかったからこそ、コミュニケーションの大切さを知る。
「相手への伝え方、質問の仕方。日本に帰ってきて、コミュニケーションが成長したと思います。」
監督・コーチからの助言を待つのではなく、自分たちで考えて行動すること。自分が中心になって考えて、ああしようこうしよう、と話しながら冷静に声を掛けることができました、と花園での戦いを振り返った。
試合後、一人ひとりを迎え入れ、手を合わせた福田キャプテン。
いま、仲間に伝えたい想いがある。
「ありがとう。」
自分についてきてくれて、体を張ってくれて、ありがとう。
佐賀工業
今大会、Aシードで挑む佐賀工業。
「Aシードをもらっていますが、自分たちはチャレンジャーの気持ちを忘れずに戦っています。一つひとつのプレーが嬉しいし、1トライが自分たちの成長にも勢いにもつながっている」と話すは13番・大和哲将キャプテン。
1つのトライに大きく喜ぶ、元来の佐賀工業としての姿を、今大会は意識し見せ続けている。
もちろんプレッシャーはある。
大和キャプテンは隠すことなく「緊張しています」と正直に口にした。
だからこそ「自分たちが3年間やってきた『不撓不屈のラグビー』をする、それだけ」と佐賀工業の原点に拠り所を求める。
今年の佐賀工業において大きなアドバンテージが、ラインアウトディフェンスにある。
立役者は身長192cmのLO古賀大輝選手だ。
「自分の得意分野。そこでボールを取り返す意識を持って練習をし、その練習を発揮するために試合をしています。全部ボールを取り返すつもりで、毎ラインアウトを飛んでいます。」
自信をのぞかせる。
準決勝の相手は、東福岡。セットプレーが重要になることは間違いない。
「セットプレーが安定すれば、バックスのアタックも充実する。自分がFWリーダーとしてしっかりと仕切って挑みたいと思います。」
手首にしたためるは『不撓不屈』。
「どんなきつい時でも、この腕を見て、不撓不屈を思い出して戦っていきます。」
- 1
- 2