東福岡
今大会初めての失点をした直後。
ラックサイドを突きトライを決めたのは、SH利守晴選手。
「本当はパスを放りたかったのですが、放ることができなくて。結果論としてトライを取れた」とオプションBでのトライだったことを明かした。
第1グラウンドデビュー戦での花園初トライ。
「憧れていた舞台でトライできて嬉しい。でも一番は、チームが勝てて、次の試合に挑めることが大事です。」
試合前には、昨年の優勝メンバーたちもウォーミングアップ会場に駆け付けた。「頑張れよ」の一言が嬉しかった、背中を押されました、と利守選手は喜んだ。
昨年は分析用に試合のビデオを撮ったり、サポートメンバーとしてグラウンドレベルに立ったり。
去年の先輩たちが立っていたグラウンドに、今年は自分が9番を着て立てていることに感慨深さを感じている。
スクラムハーフとして大切にしていることがある。
相手の脅威であること。
どのカテゴリーにおいても、相手が目を離せなくなるような、脅威となれる存在のスクラムハーフが一番良いハーフだと認識する。
「9番があるぞ」と相手に思わせることができれば、チームを軌道に乗せることもできる。だから。
「ベスト4は必ずタイトになる。自分にできることは、ヒガシの起点になること。走って、脅威となって、体を張って、勝利を掴みます。」
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ヒガシの10番を背負うは、井上晴生選手バイスキャプテン。
茗溪学園
「中学含めた6年間が、この試合で終わっちゃったんだな。」
実感があったわけではない。だが、6年間の終わりを迎えたという事実に、悲しさを覚えた。
14番・森尾大悟キャプテンにとって、茗溪学園での6年間は楽しい時間を過ごした場所だった。
仲間と目指した日本一。セブンズでは、大きなドラマも生んだ。
それでも越えることができなかった高き壁。
後輩たちに残す言葉とは。
「今年は選手も揃って、コーチ陣含めた環境もすごく良い状態でした。でも、これでも勝てない。今年以上の準備をしないと、全国制覇なんて遠い場所なんだと伝えたいです。」
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